40.弟子。




まさか……あんな小さい言葉すら聞き逃さないとは………。
リボーンはもう、確定に近い応えを見つけたんだろう。
だが確定だけでは真実は見えない。だから、私の口から聞きたいんだ。







「闇市さん…」



沢田もなにか確信に近いものを感じているのかまさか…とゆう目をしていた。






『………大体は、予想しているんだろリボーン。』


「まぁな。けど確信じゃねぇ。俺の想像にすぎねぇからな。」


『…どこまでも、意地の悪い奴だ。』





あぁ…ついに言わなければならないか。


出来れば…リボーンだけには言いたくはなかったんだけどね…







『…雲雀は……私の弟子だ。』


「!!」


「なっ!あ、あの風紀野郎が、闇市さんの…弟子!?」


「だからあんなに強いのかあいつ。」


「ちょ、待って下さい!闇市さんはイタリアにいたんでしょ?だったらどうしてヒバリさんが……。」





初めて日本に来たのに、どうしてヒバリさんと知り合いで弟子なんだよ…。
辻妻が合わない事実に混乱しているとリボーンが、





「夜依は初めて日本に来た訳じゃねーんだ。」


「初耳なんすけど―――!?」


「だってだって、聞かなかったんだもん!」


「やめろよその顔と口調!マジムカつくから!!」




あぁ―!!もうどうして話の骨を折るのかなこいつはッ!





「夜依は六年前に一度任務で日本に送り出されたんだ。そして俺が知っているのは六年前に夜依が弟子をとったって事だけ…。」


「!それが…」


「ヒバリだな。」




トンファーの使い方や動きが夜依と似ていたからなんとなく分かったんだけどな。とニヤリと笑うリボーン。



「んで?お前が聞きたいことってのはなんだ?」




『……リボーン。お前、雲雀をどうするつもりだ?』



「ファミリーに引き入れる。」


「だから先輩だって!!」


「俺は反対ですよリボーンさん!!」


『私も獄寺の意見に同意だ。』





だから……お前には…









『雲雀を……こっちの世界に巻き込むつもりはない。私はそのためにあいつを弟子にした訳じゃない…!』





言いたくなかった……。




『雲雀は絶対、マフィアの世界には来させない!』












闇市さんはそう苦しそうに吐き出すと屋上を出て行ってしまった。

あの怖いイメージを持った闇市さんが……ヒバリさんには優しい…。
それに……






「なんか……闇市さん、思い詰めた顔してた。」


「そうっすか?」


「(ボンゴレの超直感か。)……あいつ…昔を思い出したんだろう。」


「昔?」


「………。」




その後、リボーンは何も言わずに屋上を去って行った。
残された俺や獄寺君と山本はリボーンが言った《昔》とゆう言葉に悩まされている。








昔……それは、いつの事だろう…。


闇市さんの表情が無くなった事と独りを好む事に…なにか関係があるのかな?




今度、リボーンに聞いてみよう。




俺には…なんだか闇市さんが辛そうに見えるんだ…。
俺も友達をこんな危険な世界に巻き込むなんて嫌だ。それは弟子であるヒバリさんを巻き込みたくないとゆう闇市さんの気持ちと同じ。




同じはず…なのに。





闇市さんのあの顔が…俺のとは違うモノを感じてしまう。





そう思うと、俺は闇市さんの事を何も知らない。
知らないんだ。
それはまだ俺達の事を信頼していないとゆうことなのだろうか?












その時俺は屋上を去って行った彼女の背中を見ながら……






闇市夜依とゆう人間を知りたいと……そう強く思ったんだ。





―END―



オマケ→

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