39.確信と真実。




応接室を出た後、夜依は真っすぐに屋上へと向かった。





「どーしてくれんだよ!絶対にあの人に目ぇつけられたよ!!」




扉を開けると中央に負傷を負った沢田達とリボーンの姿。




「そういえばなんで闇市さん、あそこにいたんだろ?」


『通り掛かっただけだ。』


「「「!!?」」」


「ちゃおっス夜依。」




リボーン以外は驚いた表情で私を見ていた。



「ちょうど、お前に聞きたい事があったんだ。」


『……。』




冗談ではない、ヒットマンの鋭い瞳でこちらを見るリボーン。
………やはり感づかれたか。




『私も、お前に聞きたい事があって…ここに来た。』













応接室からなんとか逃げ出した俺達は屋上にいた。




「こ、殺されるかと思った…!!」


「10代目!すみません!!俺のせいで!」


「ハハッ…ヒバリの奴、強かったもんな。」


「この野球馬鹿!!なに呑気に笑ってやがる!」



そう言って山本に怒鳴る獄寺君。でも、二人とも無事でよかった…。
この元凶を作ったリボーンは少し離れた場所でさっきから黙って何か考え事をしている。
リボーンがあんな風に悩んでるところ、見た事がない…。





「リボーン?どうしたんだよ。」


「……少し、気になる事があってな。」


「気になる事?」


「夜依の事だ。」

「「「闇市さん(先輩)?」」」




いつの間にか、向こうで騒いでいた山本や獄寺君が話に加わっていたことに驚く。
てか闇市さんの話になった途端かよ!!
獄寺君は分かんないけど……山本は絶対闇市さんの事が好きなんだと思う!!!
だって初めて闇市さんに会ったあの日…





「闇市さんって…怖いね…」


「ん?まぁ、あんな迫力を見せられたらそう思うよな……けどよ、」


「?」


「闇市先輩、すっげえ美人なのな!」






あの時の山本は顔を赤らめて頬をかいていた…。




あれは絶対に山本、闇市さんの事好きだって!!!!


獄寺君は尊敬してるから、とか言ってたけど実際は好きなんだと思う…。




「獄寺と山本は気絶してたから分からねぇと思うが夜依は応接室にいたんだ。お前等が来る前からな。」



その事実をリボーンから聞かされ二人は驚いていた。
俺も闇市さんがあそこにいたのには驚いたよ。




そして今、その彼女が此処にいる。


屋上の扉が開かれて。そこには初めて会った時のように闇市さんがいた。
やっぱり、闇市さんって綺麗だな……
風に遊ばれて宙を舞う闇の様に漆黒の髪。
吊り上がった鋭く蒼い瞳。彼女の全てが美しく見えた。




「俺の質問に応えてくれんなら応えてやるぞ。」


『……それでいい。』




俺達を無視して話始める二人。





「夜依、お前さっき応接室には通り掛かっただけと言っていたな?」


『…あぁ。』


「ならなんでお前はヒバリを知っている?あいつ、お前の事名前で呼んでたぞ。あんなひたしげお前を呼ぶのはおかしい…。」


『……。』


「一番気になるのが………ヒバリがツナに殴られた時にお前が口漏らした言葉だ。」


『!相手から目を離すなと、油断するなってあれほど教えただろうにっ……!』






「え……それって…」



その言葉から考えられるのは…









「夜依、もう一度聞く……。」





















「お前の弟子は誰だ?」



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