17.闇の舞神子とは?
リボーンに言われた通りに屋上に来たら年下であろう男子生徒三人が座っているのが目に入り、
その群れを見た瞬間つい反射的に開けた扉を閉めてしまった…。
すぐにリボーンから声を掛けられて屋上に入ったけどね。
リボーンが言うにはそこにいる気弱そうな奴がボンゴレ十代目らしい。
隣に座っている銀髪の男が十代目と呼んでいたし。
『(あいつ…どこかで…)』
「獄寺も知ってるだろ?マフィア界最強の殺し屋、闇の舞神子を。」
「闇の舞神子?」
「アハハ、何か習ってるのか?」
でた、山本的な発想!!苦笑いでいると隣にいる獄寺くんが震えていた。見ると目を見開いて何処か青ざめた顔で夜依さんを見ている。
「や、闇の舞神子…って……あのマフィア界で有名な方っすか!?」
「え!獄寺くん知ってるの?」
「知ってるも何もリボーンさんが言うようにマフィア界で知らない野郎はいないぐらい闇の舞神子とは凄いお方なんですよ!!!仕事はプロの殺し屋っす。依頼を受けるのは自分が気に入った内容やその日の気分によって依頼を受けるとかで気まぐれな殺し屋で有名っす!」
「(凄い人なんだって事は分かったけど……どんだけ自分勝手な人なんだ―――!!!)」
「そんな奴に依頼を頷いて貰えたんだ。感謝しろよツナ。」
『……銀髪はスモーキン・ボム、か。』
「は、はい!!お目にかかれて光栄っす!!!」
何故か分からんがスモーキンボムが頭を下げてきた。←座っている為土下座に見える。
「俺は山本武!よろしくな!」
『………別に私は貴様らと群れるつもりなどない。リボーンの頼みだから仕方なく、だ。』
「(なんだろ……この人の思考が誰かの噂を連想させる…!)」
『沢田綱吉。』
突然名前を呼ばれてビシッと背筋が伸びる。
なんだかこの人の纏ってる空気が刺々しいんだよな…。なんてゆうんだろ……独りを好んでいるみたいな…。
「はい!!」
『先程も言ったように私は貴様等と群れるつもりはない。けど…リボーンの頼みだからな……任務は果たす。』
苦々しく言う。
「えぇ!?あ、あの夜依さ……」
バアァンッ、と何かが砕ける音が屋上に響く。
か、壁が砕けてる!?
ツナ達が冷汗を流してその壁を見ていると、
「言い忘れてたが、夜依は自分が認めてねぇー奴に名前を呼ばれるのが嫌いなんだ。」
それをもっと早くに言え――――!!!!!
夜依さ……闇市さんを見ると吊り上がった瞳でこちらを睨まれる。
『………リボーン、私はもう行くが…』
「かまわねぇぞ。サンキュな。」
『では何かあったら連絡しろ。ない事を願うがな。』
そう言って種を返して去って行った闇市さん。
「リボーン!あの人が殺し屋って本当!?」
「俺も闇の舞神子が女って事は初めて知ったっすよ!!本当にあの女がですか?」
「あぁ。あいつは九代目の依頼でこっちに来たんだ。そうだツナ、夜依は俺よりスパルタな奴なんだぞ。」
「なんだって――!?」
リボーンよりスパルタ!?無理!俺死ぬ!!
リボーンのスパルタでももう参っているのにその上をいくなんて!
「俺…生きていけるかなこの先……」
「十代目!闇の舞神子が家庭教師となれば天下無敵っすよ!」
目を輝かせていう獄寺くん。闇の舞神子って、そんなに凄いのかな…。
頭に過ぎったのは先程闇市さんが拳で壁を砕いた場面…………
うん。彼女は本当に凄い人なんだね!!!
「ご、獄寺くんは闇市さんの事を知ってるみたいだったけど…」
「はい!自分達より確か彼女は二歳年上ですよ!四歳の頃から暗殺者として育てあげたんす。」
「四歳から!?しかも育てあげたって……」
普通育て上げられたって言わない?
それが伝わったかのかあぁと言って、
「あの方は自分自身で鍛え上げたんです十代目。」
「それって自分で自分を鍛え上げてきたって事!!??」
「はぃ!それに今まで熟してきた任務は全て単独で行っているみたいです。理由は二つあり、一つは群れるのが嫌いだから。二つ目は足手まといは必要ない。だそうです」
「どんだけ自分主義なんだ――!!!」
「ちなみに任務は全て完璧に熟して、無傷で帰ってくるそうです!!」
「なんつー人間離れした人なのッ!?!?」
あぁ……獄寺くんは目を輝かせて喜んでるけど俺は明日死ぬかもしれないとゆう瀬戸際に胃が痛いよ……(泣)
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