4.リボーンと再会。


並盛空港にリボーンはいた。
人が道を通る度にリボーンに目を向ける。
赤ん坊がスーツを着ているのだから当たり前なのかもしれない。
普段の彼ならうぜえ、と一言言って銃をぶっ放すが今の彼は機嫌良く誰かを待っていた。





飛行機から次々と人が降りてくる中、待っていた人物を見付ける。





「ちゃおっス」



『やぁ、リボーン…』




目の前まで来た少女。
前に見たよりまた美しく成長した夜依。
黒く真っ直ぐ腰下まで伸びた髪に海を思い出させる蒼いきりっとした釣り瞳。
スタイルは良く、スラッとした足に白い肌。全身黒づくめな為その白さが目立つ。
しかし当の本人はそれに気付かない疎い奴なのだ。



「一年見ない内にまた綺麗になったな」


『世辞を言っても何も出ないぞ』


「ちげぇぞ。周りを見てみろ。皆夜依の事を見てやがる。」


『見ているのは私ではなくリボーン、貴様だ。赤ん坊がスーツ着てれば誰だって見る。』


「………相変わらずの疎さだな」




ぼそりと吐く。
確かに自分を見ている奴らもいるが、明らかに夜依を見て顔を赤らめている奴らばかりだ。

他の事に関しては鋭い癖に自分の事や恋愛に関してはこいつはかなり鈍くなる。




「それより元気そうだな。今回は俺の手伝いをしてくれるんだろ?」



肩に乗ってきたリボーンに重みを感じるが気にせず足を進めた。




『あぁ。次期十代目、家庭教師のお前から見てどうなんだ?』


「ボスの器ゼロだな」


『…だがそれでもそいつの傍に居て尚且つ私をこっちに寄越したんだ。何かそいつにはあるんだろう?』


「流石夜依だな。俺も聞いていいか?」





タクシーを拾いながら聞く夜依。




「今回の依頼、一回返事で受けたそうだな。」


『…九代目か……』




その事を知っているのは九代目と私しかいない。全く、何を考えてリボーンに話したのやら…。



タクシーに乗ってその沢田綱吉とかゆう奴の家へと向かう。
肩から降りて私の隣に座ったリボーンから視線を外して流れる窓の外を見ながら口を開く。








『ここは……並盛は、私が気に入った街だからな…だからもう一度来たかった……ただそれだけの事さ。』





次→

- 4 -


[*前] | [次#]
ページ:



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -