1.依頼人は九代目。
ここはイタリアで、私は今、マフィア界で有名なボンゴレファミリーのアジト、屋敷に招かれ中を歩いている。
私は幼い頃から暗殺者として育て上げられた…とゆうより自分で磨き上げた。
四歳の時に両親は他界。死因はボンゴレの敵マフィアの罠に嵌められての事。私の両親はマフィアで父はボンゴレ九代目の側近だったらしい。
両親が亡くなった後は九代目に拾われ育てて頂いた。感謝しても仕切れないほど彼には恩がある。そして私は元々あった戦闘能力を生かして殺し屋となった。
歩き慣れた屋敷内を歩いて九代目がいるであろう部屋の扉を開ける。
部屋の中央には椅子がありそこに腰をかけている一人の老人。
『久しぶりだね九代目…』
「夜依、待っていたよ」
『それで?今回の依頼はどんな内容?九代目も知っての通り……』
「分かっている。君が気に入るか、またその日の君の気分で決まるからね。」
柔らかな顔でそう言うボンゴレ九代目。
………本当、これでボスなんだから驚きよね…
でも反対に……彼だからこそボスに相応しいのかも………しれないね。
彼が言った通り、依頼を全て受け入れて仕事をしている訳ではなかった。受ける依頼の基準は、
私がその依頼を気に入るか、またはその日の私の気分で依頼を受けるか受けないかを決める。
「今回の依頼は………君にジャポッーネにいる次期ボンゴレ十代目、沢田綱吉の家庭教師をして貰いたい。」
『!!!…………ふふ、その依頼、受けてあげるよ』
「!(夜依が笑った…)そうか、珍しい。君から一回の返事を貰えるなんて……ジャポッーネには何かあるのかな?」
『…超直感……さすがボンゴレ九代目。そうね…ジャポッーネには、あの子がいるから』
「あの子?あぁ、君が五年前に弟子にしたとゆう子の事かな?」
『お見通しね。それに確か……今はリボーンが次期十代目の傍にいると噂に聞いた。』
そう、日本には五年前まで居てあの子の師匠をしていた私だったが…。
彼には何も告げずにこっちに帰って来てしまった。今頃私を忘れているか、それか恨んでいる事だろう。それほど私は彼に酷い事をした。一人だった彼をあの広い家に置いていってしまったのだから……。
お前は私を恨んでいるか?
雲雀。
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