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TITLE 32.祭りだ! あの勘違いな事件から数週間絶った頃…。 ヒバリさんにやられた傷は大分良くなり(俺と山本は)平気だけど獄寺君は今だ打撲や内出血した場所が痛いらしい…。 あの日は誰もが見る限り、獄寺君だけが傷が酷いと思うだろう。 でも葵ちゃんには本当に酷い事をしたと俺達は思ってる。 とくに獄寺君は…。 あれからずっと、何処か上の空でいる。 そんな日があっという間に過ぎ、今は夏で今日は夏祭りだ。 「ガハハハ!ランボさん、沢山食べるんだもんねー!」 「イーピンも〜!」 足元で元気良く騒ぐランボとイーピン。 今日並盛神社で夏祭りがあるとの事で母さんに子守を頼まれてここに来てんだよな。 「一人300円までたからな!」 騒いでいる二人にそう言ったがどうやら何を食べようか何をしようだのと周りの店に駆け込んで行き、ちゃんと聞いていたのか不安になる。 本当なら京子ちゃんと来たかったのにな〜。 そんな事を思いながら俺も祭を満喫しようと歩いていたら何やら射的の方が賑やかで気になって見てみると。 「リボーン!」 弾一発で全ての商品を落としていく…。 店の人も涙を流しながら売り上げを引ったくり犯に盗まれたのだのととても悲惨な話をしていた。 いや、気の毒すぎだろ!! そう思うがリボーンがいる場所に祟りあり、だ。寧ろ厄介事に巻き込まれそうな予感がしたからそのままスルーしてまた歩き出す。 しばらく歩いているとクン、とズボンを引っ張られる。 「なんだイーピン?何か欲しいもんが見つかったのか?」 イーピンが指差す店を見れば看板にはチョコバナナと書かれていた。 「チョコバナナ一本ください。」 「あいよ!うちは頼まれてからフランス製のチョコを塗るからね!」 「ベルギー製つってんだろ!」 屋台の中から聞こえてくる二人の声。 なんだかとても馴染みのある声なんですが…… 「おらよ。」 「獄寺君と山本―――!!!」 やはりとゆうべきなのか…屋台には獄寺君と山本がいた。 話を聞けば二人共こないだ公民館に行った時に壊してしまった壁の修理費をここで稼いでいるそうだ。 二人がやるのに俺がやらない訳にはいかないので俺も屋台でチョコバナナを売る事になった。(半端リボーンから強制的だったけど) 「あれは!」 「関わらない方がいいわ!」 後ろで何やら怯えた声で話し、道を通る人々。 俺は頭の上に?をとばしていると隣で屋台を出しているおじさんが「お前らもショバ代用意しとけよ!」と言うなり自分の持ち場へと戻って行った。 「ショバ代?」 「ここらを取り締まってる連中に金を払うのが並盛の伝統らしいっス!」 なにやら裏社会のぞいちゃってる気がすんだけど――――!? 次→ |