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19.あれから一週間後。





「………。」



今日は日曜日。
学校は休みの日だ。
母さんとビアンキは朝から買い物に出掛けていていない。イーピンとランボは外に遊びに行っている。


珍しくも騒がしい奴らはいない。
いつもなら嬉しくて顔が緩むのに……







あの子の事が、頭から離れない…。




先週、獄寺君や山本達と花見の場所取りに行った日。
ヒバリさんとばったり会ってしまい何故かバトルになって、シャマルにかけられた病気でヒバリさんが地に膝を着かせたときに………彼女が来た。




机に頬杖を着き窓の外を見る。




確か名前は葵ちゃん…だったかな。何処から出したのか槍を構えてそれを俺に向けてきたんだよな…。



ヒバリさんと親しげに話ていた所からヒバリさんにとって彼女は特別な存在なのかもしれない。
だってあの群れる事を嫌うヒバリさんが側にいる事を許しているんだ。
でも学校であの子を見掛けた事は無い。見掛けたとしても覚えていると思う。顔に包帯が巻いてあって目立つはずだし…。




―怪我…してんのかな?


あの可愛い顔には不似合いな包帯だ。




そういえば花見から帰った後リボーンの奴、葵ちゃんの事をファミリーに引き入れるとか言ってたっけ…。




―花見から帰宅。



「ツナ、ヒバリといた女をヒバリと一緒にファミリーに引き入れるぞ。」


「はぁあ!?何言ってんだよリボーン!それにヒバリさんはファミリーじゃなくて先輩だっ!!あの子だって槍は構えてたけど一般人だぞ!?」


「一般人……ちげぇぞ。あの女は、一般人じゃねぇ。一般人があんな鋭い殺気を放てると思うか?」


「何言って…」














「あれは…マフィア並……いや、マフィアが放つ殺気だった。」






あの子が、マフィア…。



「そんな訳無いって!」


確かにあの殺気は凄かったけど……。
第一マフィアだったとしてもなんでヒバリさんと?



ぼっ――と外を眺めていると家の前を誰かが横切る。藍色の長い髪を靡かせ走り去っていく姿…。



「!!あの子だッ!」




花見の時以来見なかったヒバリさんと一緒にいたあの子……葵ちゃんが家の前を通り過ぎて行った。




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(確かあの方向は……うちの学校?)


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