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1.壊された日。




ガチャン、と扉が開けられ冷たい床に身体を放り投げられる。





『う……』




右目は包帯が巻かれ何も見えない…。







『お兄……ちゃん…』



「葵!」



「葵!」



「葵しゃん!」




私が居る檻の前にある檻から聞こえた声。




『お兄ちゃん……ちーくん…犬ちゃん…』





「!葵!?その右目は……!っ!マフィアめッ!!貴女にまであの力を埋め込んだのか!」


「葵…」



「ッ!マフィアの奴ら許せないびょん!」



『お兄ちゃん達こそ……大丈夫なの?』



「えぇ、大丈夫です。心配しないで下さい。」



「こんなのへっちゃられす!」



「僕達は平気だから…。葵…無理しないでよ」








辛くて苦しい日常だったけど、貴方達が居たから………毎日堪えられた。痛い実験にも苦しい事にも……。


貴方達が……居たから…




だけど……その日が…………絶望と喪失とゆう感情になった。





あの日から…。





『待って!お兄ちゃん!!私も連れて行って!』




どうして?






「足手まといは必要ありませんので。」





どうして ?






『私強くなるから!だからッ!!!!』





涙が止まらない…







「お兄ちゃん、ですか…」






どうして……







『お…兄……ちゃん?』





「うざいんですよ…」









どうして……変わってしまったの?








『お………』






「ずっと目障りだったんです。何かとあればお兄ちゃんお兄ちゃんと頼ってくるばかりで…」





変わったのは誰?





変わったのどっち?
私?それとも骸お兄ちゃん?








「Addio(さようなら)…」






『ッ!嫌ぁ!!置いていかないで!骸お兄ちゃん!!!!』








全てが…………嘘だった





温もりも、優しさも…







「大好きですよ、僕の可愛い葵…」













偽りの………愛だった








『嫌い……ッ…嫌いよ…!マフィアも!人間も!!…………もぅ……』











もう誰も、信じられない……っ









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