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44.





事件が始まってから今日で四日目…。皆手掛かりを必死になって探してはいるけど……。




『一切無し…か、』



手掛かりとなるものは一切無かった。聞き込みにも犯人は夜中に現れるようで住人達が寝に入っている時間帯。
皆が知らないのは当然のこと。

与一さんを見れば日に日に何も情報が得られないことに弱っていってる。このままじゃ犯人は捕まえられない…。
ここの人達は皆、妖がやっている、と一点張りだけどボクにはどうもそうとは思えないんだ…。ただボクが妖を信じたいだけかもしれないが……でも…なんか心がモヤモヤする。




『………。』



犯人を捕まえれば…分かることだよね。
うん、そうだ。ボクは妖だけが悪役になるのは絶対に…嫌だ。




『……梵天…。』


「なんだ。」


『△#×$◆ッ!?!?』




独り言のつもりが背後から聞こえた声に叫びにならない声で叫ぶ。バッと勢いよく振り返るとそこには案の定、



『梵天!?』


彼が気怠そうに立っていた。



『な、え?なんで梵天が…あいたたたたたっ!!』



何故か梵天に頬を引っ張られて人気のない場所へと連行される。しかし痛い!加減ないよ!!


『ひにゃいー(いたいー)』


「さて。随分と面白い噂を聞いたんだが?」


『?』



人気のない場所にきた途端に引っ張っていた頬から手を離し腕を組む梵天。
うわさ?



『ほぇー、梵天でも噂聴き入れるんだ…』


「なにか文句でも?」


『(ぶんぶんぶん)』





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