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幼馴染み








「杏雫……」


『紺っ……!!!』



紺は先ほど逸れてしまったお幼馴染みを見付けてホッとする。男っぽい彼女は短気で暴力的だが人一倍の淋しがり屋である。
それは長年一緒に居た俺しか知らない事……あいつの親は昔……ある理由で他界しちまってる。
だから今、一番あいつを理解してやれる奴は俺しかいない。







―――……俺しか…いないんだ………―――






昔の事を思い出しやる瀬ない気持ちになる――









「(不安にさせちまったな…)お前今までどこに…」






――トンッ



「!!!」








言い終わる前に杏雫は紺に抱き着く。
鴇はいきなり現れた綺麗な銀の髪に蒼い瞳を持った女の子が、目の前で飴玉くわえてる奴に抱き着いたのを見てワーワーと慌てていた。




杏雫は鴇や他の人が居る事にも構わずギュッ と紺の着物を掴んで額を胸に押し付ける。








「お、おい…//」



『………―――



「……!!」






お幼馴染みだとはいえ、女の子に抱き着かれて顔を赤らめる。



けれど##name_1##の小さい、紺にしか聞こえるかいなかのほんの小さな声で何かを呟いたのが聞こえた。











「……………行くぞ」






##name_1##の肩を掴み、自分の方へと無理矢理寄り掛からせて歩き始めた。










































『…………置いて行かないで………っ』













置いて行く訳ないだろ…………?



お前にはもうあの時のような独りとゆう悲しい気持ち、孤独とゆう気持ちにはさせない………








孤独だったあの時のお前の顔や姿を俺は………











俺は……もう見たくねぇんだよ…………杏雫











END→アトガキ


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