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鴇時と紺。







中で着替え終わった(制服の上に衣を羽織っただけ)
杏雫は上にあるブルーシートに目がいく。



『?あれって…確か太陽の位置だったっけ?』


ほわー と口を開けたまま天上を見る。


………あれ?紺は?
いつも隣にいる紺が居ない事に気付き冷や汗をかく。不安になって周りをキョロキョロと見渡す。
すると派手な金髪が見えて案外簡単に見つかった。
一瞬にして不安が無くなる。



――紺!……と鴇?



紺の隣には同じ学年で日本史で赤点を取った男の子がいた。名前は六合鴇時。通称:鴇。日本史赤点の彼に紺が何やら教え込んでるようだ。
なんか割って入るのは申し訳ないのでちょっと離れた所で静かに待つ。












「あれなんだろうな〜?」



後ろでは紅葉と中原さんがパンフレットを見ている中俺は上にあるブルーシートに目がいく。


ほけっーと口を開けたまま見てると後ろから声が聞こえた。


「太陽の位置だよ」


振り向くとそこに居たのは派手な金髪で棒のついた飴を口に含んでいる同学年。彼はブルーシートを見ながら口を開いた。



「昔は太陽の位置で大方の時間がわかったんだ。太陽暦って奴だ。」


「……ほほぅ」



ゴークルを付けて上を見てみると、見えたのはブルーシートではなく眩しい光を放つ太陽が見えた……



ちらっとゴークルを付けたまま横にいる彼を見る。

――この人日本史に詳しいな……あれ?そうすると…――



「この課外授業って日本史赤点の奴の補習のはずなんだけどやけに詳しいね」


「出席日数不足でね……



自分より物知らずがやる教科書通りの授業に…お前なら出たいと思うか?」


歯の間に飴を挟んだまま
ニィ、と笑う。



「なるほど。」




確かに、と素直に頷いてる自分がいた。
そんな俺の声をとちぎるかのような綺麗な声が聞こえた。















『紺………?』


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