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取り残された身









―― 体中が痛い…




骨が軋んでるみたいだ……





まるで全身筋肉痛を起こしているみたいな痛み……。
特に背中の方に痛みを感じるのは何故だろう。



体中の痛みで意識が戻りうっすらと目を開く。
見えたのは知らない部屋の天井……



――………??



『あ、れ?』




おかしい………両目開けている筈なのに、左目だけ真っ暗で何も見えない……。
震える手で左目に触れる。



えっ!うそでしょ!?
見えない!!!!



―がばっ



『煤噤「☆!!!??』



慌てて上半身を起こすと同時に激しい痛みに襲われ身をかがめた。



「………アンタ馬鹿?」



『ふぇ?(涙目)』





布団の上で言葉にならない痛みに身をかがめていると左横から美声ともいえる青年の声が聞こえた。
横を見るとそこに居たのはボクと同い年ぐらいの男の子が縁側の壁に寄り掛かってこちらを見下すようにして見ている。
なんてーゆうか………一番気になったのは……髪型?なんか全体的に髪が片寄ってるような…





『へ、へ……』


「あ?」










『変質者!!!!』


「誰が変質者だっ!!!(怒)」




『あ、違うんだ。』


「当たり前だっ!(怒)」





顔を赤らめ(多分怒りからくるもの)足をだんっと踏み鳴らす。
うっわ、よく見ると服まで片寄ってるよ!
ぼっーと男の子を視察?していると彼が手に持ってるものに目がいく。
それを見た瞬間顔が青くなるのが分かった。




『あばばばばっ!??!』


「(あば?)」


『し、少年A君が持ってるものって!!!』


「(少年Aって誰だよ)ぁ?これか?」





杏雫に見えるように前に突き出されたものは、自分が此処へ来て身につけていたもの。
CGの世界をリアルに再現する役割をもつゴーグル。
今はゴーグルの形をかたどっておらず、ぐしゃぐしゃになっていた。
しかしそれが彼の手元にあるとゆうことは今自分はゴーグルをしていないということになる。



そういえばさっき目に手をあてた時普通に顔に手が触れる事が出来た…





ゴーグルをしていないのに何故外が現実みたいに見えるの?



少年越しに見える眩しい光りを放つ太陽…
この世界(CG)では天井にはブルーシートで被われていたはず。





『ど、どうなってんの?』



もはや何が何だか分からない、誰か教えてくれ(泣)



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