0.プロローグ
並盛小学校。
そこには最強で最凶な小学生がいた。
その名も雲雀雹。
わずか6歳で並盛小学校の秩序となった者。
彼女は生まれながらにして群れるのを嫌い、弱い人間を極端に毛嫌いしていた。
両親は彼女が4歳の時に海外へ出張しており日本にはいない。
無論、一人娘である雹を日本に一人残して行くのは危ないと連れて行こうと試みたが、
『あなた達はわたしに群れろと言いたいの?(睨)』
あえなく断念。
親ですら雹のあの鋭い目つきと殺気には逆らえないのだ。
普通の子供では出せない殺気、目つき…戦う事で己の力を刻む恐ろしくも強い我が子に――。
彼等は仕方なく大きな家に彼女一人を残し、海外へ出た。
雹は実の親である彼等のことも嫌っている。彼等もそこらの草食動物と同じで自分に恐怖しか抱いていない事を知っていた。
「貴女が心配なのよ、」
家を出て行く前にあの女が口漏らした言葉。
心配?
今まで仕事一筋で私をほったらかしにしてきたアンタ達が?
馬鹿馬鹿しい……。
私は群れを作る草食動物が嫌いだ。
強いものが生き残り弱いものは死に絶える。
そんな唯我独尊な彼女の物語が幕を開ける――
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