六道 骸 (1/2)


躯髏が血を吐き倒れた瞬間、彼女に駆け寄ろとした所を赤ん坊に止められた。危うく赤外線センサーに触れるとこだったらしい…。



口から血を流し苦しげにに腹を抱えてそのまま後ろに倒れてしまった躯髏。
ツナ達の少し離れた場所にいた雲雀は躯髏の沈没した腹を見て彼女の事を調べた時に出てきたデータの書類の内容を思い出していた。




― 事故、右目、内臓、損失



そう、彼女は事故で右目と内臓を失った。
今の彼女には内臓が無いはず。しかしさっきまで平然と立っており、走ったりもしていた。



あの槍が壊されるまでは―――――。




頭にへんなカエルを乗せた赤ん坊が躯髏の槍を破壊した時に彼女はこうなった。一体どうゆうことなのか僕には解らず、ただ苦しげにしている彼女を見ていることしか出来ない自分に腹が立つ。




拳を握り締めていると不意に躯髏は自分の血で染まった手をゆるゆると伸ばし、まるで見えない誰かに向かって手を差し延べているみたいだった。
震える手を差し延べながら彼女の口から出た名前……。







『……むく…ろ…さ…ま』




― 骸様





何故、彼女が奴を知り、様付けで呼ぶのか……
何故彼女はあぁも、




六道骸に縋っているのか………











―――――






―苦しいっ…


息が、上手くできない



この感覚はあの事故にあい、病院で寝込んでいた時と同じ感覚…





骸、様……



貴方の、


お役に立ちたかったっ…









君は少し休みなさい…


僕のかわいいクローナ





大切で大好きなあの人の声を最後に、




私の意識は深い闇の中にへと沈んでいった。







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