六道骸VSマーモン (3/3)



―ツナside―


あっという間だった…。
最初は氷漬けにされ押され気味な骸にドキドキしたが、今は別の意味でドキドキしている。
しばらく骸は氷の中にいたかと思うと蓮の蔦を纏った火柱が舞い上がりマーモンに反撃を開始し始めた。


それからは骸の圧倒的な力の強さに、マーモンは散った…。
あの時よりも、力の強さを感じた…。








―骸side―


僕の幻術から逃れた強欲のアルコバレーノは姿を消して行った。それを知らないボンゴレは情けをかけていたがその心配はないと伝える。


ちらりとザンザスを視線を流す。



クフフそれにしても彼の企てにはこの僕すら畏怖の念を抱きますよ。




「骸様!!」


「すんげー!!やっぱつえー!!」



千種と犬が駆け足で近付いてくる。




「犬、千種……クフフ、なんですかその顔は。」



駆け寄ってきた二人の顔は眉を垂らして心配そうな表情が見てとれる。
全く、僕なんかより自分達の心配をしなさい。



「二人ともクローナとは仲良く出来ていますか?」


「ぐっ…」


「犬、素直じゃないから。」



二人のやり取りを見てどうやら彼等の中で透はもう仲間らしい…。心配する必要はなさそうですね。


良かったですね、クローナ、



僕の中で眠っている彼女に小さく伝えていると横からズカズカと足音を鳴らしてこちらに近付いてくる彼等に目線を流す。




「てんめーどの面下げてきやがった!!」



嵐の守護者、獄寺隼人の警戒の言葉に山本武は止めていたが僕は獄寺隼人の言葉に頷く。
そう、彼等は忘れているかもしれませんが。



「それくらい警戒した方がいいでしょうねぇ。僕もマフィアなどと馴れ合うつもりはない。」


僕達はマフィアなどとゆう汚れた者達と馴れ合うつもりは見当もない。
では何故僕がボンゴレの守護者になったか。答えは簡単です。



「僕が霧の守護者になったのは君の体をのっとるのに都合がいいからですよ沢田綱吉。」



今しがた手に入れた霧のリングを見せながら言う。
ボンゴレは僕が体をのっとると言っているのに彼は驚きも警戒心を高めたりもしない。



骸の脱獄した時の記憶に触れたツナは複雑な思いで骸を見つめていた。



「(うそだ…それだけじゃないくせに。)」



…あの二人を助けたいからだろ?骸…。




「と、とりあえず…ありがとう。」



純粋にお礼を言う沢田綱吉に小さく目を見開き、次には目線を伏せる。


本当に、やりにくい相手ですよ貴方は……沢田綱吉。




「君達の為ではない…僕は、傷付いた彼女……クローナの為に…戦ったまでですよ。」



クフフと笑い俺を見る骸に俺も真っすぐ骸の目を見て口を開く。



「うん…でも、それでも…ありがとう。」



どんな理由であれ、骸は俺達のために戦ってくれた。それはちゃんとお礼を言いたかった。


素直なツナの言葉に骸は儚い笑みでフッと笑い、瞼を重々しげに伏せた。
ちらりとボンゴレ達と離れた場所を見れば先程からこちらを睨みつけている彼。



雲雀恭弥……僕の計画を邪魔した一人。
嫌いで憎き相手。


嫌いですけど、しかし……

クローナが僕や千種達以外に心を許した者は彼しかいない…。


「少々……疲れました………この娘……クローナを…」




しゃくに触りますが、


この娘を頼みましたよ。




雲雀恭弥…







END



(骸…さ、ま)

(もう大丈夫ですよクローナ。君の失われた物は僕が造りましたから。)

(ありがとう…ございます。)

(…………透。)

(?)

(犬と千種と僕は、君の側にいますから。)

(!…はい…私も、骸様のお側にいます…)

((…はぁ、僕の可愛い透…何故雲雀恭弥なんですか、、、溜息))

(?)




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