沢田家光 (4/5)




精神世界から帰ってくると目の前にはスーツを着た人がいた。
骸様から聞いた話だと、この人が私が従うべきであるボスのお父さんらしい。





「君がクローナ躯髏だとゆう事は聞いた。ありがとう。おかげで六道骸と話が出来た。」


『……(ふるふる)』



頭を横に振る。
別にお礼を言われるようなことはしていないから…。



「君と六道骸にはボンゴレの霧の守護者になってもらうって話は聞いたかな?」



こくり、


と頷く。
すると欠けた指輪を渡された。




『?』


「その指輪が、君達がボンゴレの守護者だとゆう証だ。」




ズシリ、と重りがきたようだった。
この戦いで、犬や千種の身の保障がもらえる。





「じゃあ君の仲間も来たみたいだし、俺は帰るな。」



身体をずらして扉の方を見せてくれるといつ帰って来ていたのか、犬と千種が武器を構えて扉の前に立っていた。





『…犬、千種……』


「じゃあなお嬢さん!」



ボスのお父さんはにこやかに笑って犬と千種に睨まれながら帰って行った…。



ボスのお父さんが帰ると一目散に犬が走り寄ってきて、


「おい!骸さんは、骸さんはどーしたびょん!!」


『…骸様……今、休んでる…。』




ボスのお父さんと話をするために無理に出て来たから力を使い果たし今は眠ってしまっている。
そのことを話せば犬の眉間に皺が寄り、





「ダァァ!!役に立たねーやつだびょん!!!」

『…ごめんね。』



謝ったら余計に怒られた…。




「それで…骸様とあの人……何話てたの?」



犬の後ろから歩いてきた千種が片手に袋を持ちながら近付いてきた。






『……骸様と私は、ボンゴレの…霧の守護者となって戦うことになったの。』



「「!!」」




マフィアを嫌う彼等がその下に私達が付くことを、どう思うだろう…。
内心でドキドキしていると千種が口を開かせる。



「…めんどいけど、やっぱり……そうなんだ。」




まるで知っていたかのように言う千種に私は驚いて二人を見た。




「知ってた。昨日、骸様が夢で出て来て教えてくださった……。」



眼鏡を持ち上げてから持っていた袋を私に突き出すようにして前に出す。



『?』


「着替え…めんどいけど、これから戦うのにその格好じゃ無理だからって骸様が…。」


「けっ!なんでこんらブスにやらなきゃなんねーらびょん!!」




千種に渡された袋の中身を見ると二人が着ている制服の女子用の制服だった。
二人とも、これを用意しに朝から出掛けていたんだ……。




ガサッと袋を抱きしめ小さくありがと…と言って隣の部屋に移る。





袋の中には黒曜中の女子用制服を少し改造したのと髑髏模様の眼帯とベルト、ブーツまで入っていた。




とりあえず着替えようとブラウスを脱ぎ、制服に腕を通していく。







『………。』



ブーツも履き、着替え終わると妙にお腹辺りがスースーする…。
まぁ良いか、と最後に医療用の眼帯を外して新しい眼帯を身につけた。





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