クローナ躯髏 (2/2)



隣の部屋まで来た私は涙を拭ってそういえば彼等はまだ何も口にしていない…と思い出して近くにあった自分の鞄の中から包丁を取り出す。



何かを作るにしても、二人は何か食べれないものがあるのかな…




包丁を手に取りまた犬と千種がいる部屋に戻る。部屋に入ると犬が私を見た瞬間大声をあげて驚いていた。




「てっ、ててて、てめぇっ!?どっからそんなものもってきたびょん!オレとやるってのかぁ!?上等らびょん!どっからでもかかって……」


『食べられないもの……ある?』




犬が構えたまま、食べられないものは無い!的な言葉を発したの聞き、




『ご飯に……するから』


さっきの部屋に戻るためまた隣の部屋に駆け込んだ。





パタリ、と部屋の扉を締めて寄り掛かる。




我慢していた涙が、また溢れて流れ出す。


この髪型を犬がしてくれたとゆう事は……




私は二人のいる"ここ"にいても良いってこと…だよね?



認めてもらえた……
私はここにいてもいいのだと…。









『………骸様……』



自分に新たな命と、



新しい名前と、









そして、かけがえのない大切なものをくれた人の名を口にする。




嬉しかった。


彼等が自分を見てくれて、
自分の居場所があることが、透にはたまらなくうれしかった。










『…ありがとう……骸様……。』




私を生かしてくれて。




私に、温もりを与えてくれて。




私に、









大切な仲間と、居場所を与えてくれて………








あなたは私に生きる光を下さった……




大切な人………





END


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