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鶺鴒 (18/23)
17

浅間健人、彼は鶺鴒計画のセキレイの調整者としてとある島にいました。。
そこには幼い名前さんも。


「美哉さんも、いましたよね」

「ええ。島ではたまに一緒に遊びましたよね。私のことを「みーちゃん」て呼んで」

「そ、そうでしたっけ…」


柔らかく笑った美哉は再び話を戻す。

そこの島ではセキレイ達の調整、当時はまだシングルナンバーの調整をしていました。
セキレイにナンバーがあるのはしっていますね。

え、なんで知ってるのかって?
うふふ、これでも健人さんの奥さんですから情報網はあるのよ。
名前さんが誰の葦牙とか、ね。

まあ、今はその話はいいわ。
その話は今関係ないものね。


「結女」

「夢?」

「結女、あなたの大切な人。いえ、彼女はセキレイでした」

「…それ、何の関係が?」

「直接の関係はあまりありません。でも、皆無ではありません」

「……」

「彼女、結女は…名前さんの最初のセキレイでした」

「さい、しょ?」


そう、最初の。
思えばあの時のあなた方が皆に葦牙とセキレイの関係を教えてくれたのかもしれませんね。
もちろん健人さんも。
二人を見て、その関係性に望みを持っていました。
そして、それこそが葦牙とセキレイの本来の姿だと思って見守っていました。

葦牙であった名前さんは幼いながらも葦牙の役目を、結女は結女でセキレイの役目を果たしていました。
互いに思い思われ、支え合っていました。


「でも…そんなこと、覚えてない、ですよ…」

「…仕方ないとえば、仕方ないです。悲しい事が、続きましたから」

「悲しい…こと?」

「私にとっても、名前さんにとっても」

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