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「#エロ」のBL小説を読む
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pkmn2 (4/20)
普段は違うので仕方がありません。

「ななななななんですか!馬鹿みたいに強いじゃないですか!!それにそのガブリアス!それあなたのだったんですか!?それにそのミロカロス!それ水エリアで一等綺麗なミロカロス、それもあなたのだなって聞いてませんけど!?」
「知らなかったんですか?知っているものかとてっきり」
「ニンフィアもニャオニクスも、ルカリオも…ファイアローだって…そんなに強いなんて……」

騙していたんですか!!というザオボーの嘆きに近い叫び声が響く。
これでも一応はガラルまで出向いてリーグに挑戦してチャンピオンに挑んだ人間なのだ。
そうそう負けることはないし、それこそザオボーの様に偏った編成にしているわけではないので対応だって出来ている。

「オレだって2回負けてるからな」
「は!?貴女ジムリーダーを2回も負かしてるんですか!?」
「ああ、言われてみればそうですね。ジムと本選で」
「化け物ですか貴女!?そんな数年前にポッと姿を消したと思って戻ってきたら化け物になって来て!私は悲しい」
「悲しまれることは何もしていないつもりです。そろそろ仕事に戻っていいでしょうか」
「ぐ…私が駄目だと言えるわけがないじゃないですか…さっさとお行きなさい」

悔しそうにしているザオボーから許しが出たので名前はポケモンたちに各自戻っていいと指示をする。
普段から名前の近くでサポートをするニャオニクスとニンフィア以外は各々のフィールドで保護されているポケモンたちを見守ったり、近くのスタッフのサポートをしている。確かにポケモンに名札があって「トレーナー:名前」という風になっているのではないので知らない人間もいるのかもしれない。

「あ、ザオボーさん」
「なんですか!」
「多分ですがビッケさんが探していると思います」
「え?」
「確かこの時間ビッケさんと会議ですよね」
「あ」

急いで腕時計を確認するとその時間らしい。
サッと顔色を悪くしたザオボーは「ひぃぃぃぃ」と悲鳴をあげながら走り去って行った。

「…君は秘書か何かなのか?」
「いえ、私はだたのスタッフです。人のスケジュールをなんだか覚えてしまって。たまに秘書みたいなこともしますが基本ポケモンの世話をしていますよ。それでは施設の案内を再開しますね」

いつのことかは忘れてしまったが、人が話しているのをたまたま耳にして時間を教えていたらいつの間にかそのようになってしまった。
代表のルザミーネがいた時にはたまにではあるが秘書のような事としたこともあるし、出張に行くバーネットには秘書というよりアシスタントとして同行した事もあった。

「水のエリアに案内します、水エリアには水タイプのポケモンが主にいます。その付近には草タイプのポケモンが、という様にエリアが続いています。ここの場合はもうすぐ住処に戻せるまでに回復したポケモンが多く、まだ経過観察が必要なポケモンは別区域にいます」
「他のタイプはまた別なエリアにいるのか?」
「はい、何か見たいタイプがあれば案内します。キバナさんはドラゴンタイプですか?ダンデさんはどこが良いでしょうか」
「お、ドラゴンタイプまであんのか」
「そうだな…オレは…いや、案内される順番で見せてもらおう。全部見たいからな」
「じゃあオレもそれでいいわ。ドラゴンタイプも案内してくれるんだろ?」
「はい、勿論です。では順番に案内しますね」

水タイプの隣は草タイプ、その次は…と順に案内をしていく名前に、説明を大人しく聞く二人。
流石ポケモンに携わる仕事をしているだけの事はある。あのポケモンはどうしてここに来たのか、どのような怪我をしていたのか、あれはどのように保護して処置をしたのか。
一般の案内と同様な所はあるが、そこにまた一歩踏み込み部分が大きい。

「あ、あれは名前のルカリオか?」
「はい。ここのタイプはかくとうなので、すこし血の気が多いポケモンが多くて。ルカリオに監督役をしてもらっているんです。ククイ博士もルカリオを持っているのですが、どうも一緒に戦ってしまうタイプみたいで。良い子なんですけど」
「ほー」
「次はドラゴンタイプです。ドラゴンタイプは他のタイプと少し系統が違うので別エリアになるので付いて来てください」

こちらです。と名前が別エリアの扉をあける。するとそこにはドラゴンタイプと付くポケモンが各々ゆっくりと過ごしている姿が目に入る。
名前が説明するにはこの見学者が入れる部分はやはりもうすぐ自然に戻せる段階で元気なのだという。ただドラゴンタイプというのは他のタイプに比べて非常に力が強いので別エリアでの訓練になっているのだ。

「あ、あれ名前のガブリアスか?」
「はい。元はここの保護された子だったんですよ、今ではガブリアスですけど当時はまだフカマルで」
「保護されていたのに捕まえたのか?」
「いえ、捕まえたというか…なんというか…」

簡単に名前が説明するには空のモンスターボールが滑り落ち、それを当時のフカマルがオモチャと勘違いして…という事らしい。
そもそもフカマル自体も名前に大変懐いていて名前の後をよく追っていたのだ。名前がドラゴンタイプのエリアから出ていけばどうやったらついて行けるかとドアの前に陣取ってみたり、何度脱走があっただろうかと名前は言いながら笑っている。

「大体私が持っている子はそういう子が多くて」
「君はポケモンに好かれるんだな」
「そうみたいです。ここで施設の案内は終わりなのですが、見たりないエリアがあれば案内します」
「オレ様ここのエリア入りたいけどいけるか?」
「ガブリアスもいるので大丈夫ですが、ドラゴンエリアに入る前に書類にサインを頂かないと」
「おう」
「ダンデさんはどうします?」
「そうだな…ハラさん、に会えるだろうか」
「ハラさんに…ですか?」
「ああ、その人はガラルでいうジムリーダーのような存在なのだろう?」
「ええ、まあ…はい、そうですが…そうですね、一応は…今の時間であれば大丈夫でしょうか、いつもこのくらいの時間には終わっていたかと思うので」
「んじゃオレはここ、ダンデはそのハラさんっつ―人のトコな」

キバナには書類の準備が終わるまで少し待ってもらい、島キングのハラと一緒であろうと思われるククイに連絡をとる。
すると案外というよりも、思った以上にすんなりと話が通って、いやむしろハラ自身が「是非」というくらいのスピードで話が進み、名前は急いで案内をした。

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