恋する動詞111題 | ナノ
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※エンパ的な


「なあ、本当に…」
「何の話?」
「あの話だよ、お前…」

“謀反”という言葉を口にすればなまえはハッとして身構える。
それを誰かに告げ口も、止めろとも言うつもりはないとなまえに伝えると、なまえは疑いながらも怪訝な顔で伺ってくる。

「義兄弟が、やるのか?」
「司馬昭だけには話すけど…そうなんだ。私はあの人の唯一の仲間で、義兄弟だから。私がだけがあの人の味方だから」
「どうして俺には話すんだよ」
「司馬昭は、今まで一緒に色んな戦も、内政もやってきて、どんな人か知ってるし…こういったら、迷惑かもしれないけど、私の一番の友達だから」

でも、これが最後ね。と少し寂しそうになまえは呟いた。
同期と言ってもいいくらいだった。たくさんの戦地を駆け、救援したりされたりもした。一緒に飲んで、昼寝して、笑って泣いて。

「……どうしても、するのか?」
「私が止めて、止める人じゃないもの」
「めんどくせぇな」
「その時には参加してほしくないね。友達とやりあうのは悲しいから」
「誰が敵にまわるって言ったよ」
「…え?」
「俺もそっちに行ってやるよ。大体ここの君主にも飽き飽きしてたところだしよ」

別れてなんてやんねえよ。と笑えば、なまえも一緒に笑った。