恋する動詞111題 | ナノ
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「もういっそのこと諦めてしまえば良いではありませんか」
「…ぬう」

なまえはけらけらと悪びれる様子もなく笑う。
張遼が子供に恐がられているのが悩みだと打ち明けると、一瞬だけ固まってそう言ったのだ。

「裏を返せばそれだけ知られていると言うこと。そこまで有名なお方はなかなかいらっしゃりません」
「しかし…」
「我が国にとっては守り神ではございませんか。いっそのこと目指してしまえばいかがです」
「面白がっておられるな」
「まあまあ、気にするだけ無駄ですよ。いっそのこと開き直られればよろしいのに」

そんなことで悩むなんて意外と可愛らしいのですね。となまえはまた笑った。