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「遠呂智、及び妲己の処遇が決まった」


二人は仙界にて封印を施す。
伏犠の言葉だ。
それを黙って朔弥と左近は聞き入れた。


「異論は?」

「あったところで聞き入れていただけますか?」

「それはない」

「そうでしょうね。ではそれには二人に従って貰えばよろしいかと」

「して、どうして俺まで呼ばれたんで?」

「左近には戦国の者々にそれを伝えてもらおうと思うてな。他の軍師にはもう伝えてある」


各国の、時代の軍師からそこに属する者に伝えられる様だ。
朔弥は妲己に近しい者として呼ばれたのかと思っていたが、それだけではなかった。
退室しようとしたら朔弥だけ呼び止められてしまった。


「左近、お前はいい」

「俺はお邪魔で?」

「朔弥がいいのであれば問題はないが」

「話の内容がわからないので、なんとも」

「朔弥、お前の身体のことだ」


はあ、私の。
なんともピンと来ていない様子の朔弥。
左近を見上げてみると、左近と目が合い、二人で何のことかと頭を捻った。
身体の事と言ってまず最初に心当たりがあるのは肩の事。
それ以外には特に思い当たる節はない。


「左近に聞かれてもいいか?」

「ええ」

「…朔弥、お前の身体は妲己の妖術の影響で半分仙人の身体になっている」

「半分、」

「仙人…?」

「基盤は人間、ただ、力が仙人に近くなっている」


本来であれば人間には仙人のような特殊な力は備わっていないが、妲己の妖術、そしてあの耳飾りの影響で仙術の力の少し備わったのだそうだ。


「その力は本来ならば人の世にはない力だ」

「その力は少なからず人の世に干渉する可能性がある。そこでじゃ、朔弥、お前に選択肢を与える」


伏犠か女カ、又は太公望でもいい。仙人の弟子として仙人を目指し、完璧な仙人となるか。
力を封じ人になるか。
伏犠と女カは朔弥に聞いた。
お前はどうする。


「時間を与えたいが、そうも言っておれん」

「何故です?」

「太公望がこの世を元に戻す為に早々に動いてくれてな、ものの数日で戻る」


あと3日ほどか。
そう言う事は早く言え!左近と朔弥の声が重なった。

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