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「その格好を見るのは久しいな」

「私も久しぶりに着ましたよ」


朔弥が妲己の部屋で愛用の銃と着物を見つけた時の叫びは凄かった。
兼続でさえ驚く程の喜び様で、「あったあったあったー!」と大声で兼続に教えたのだ。
それでは着替えてきます。と朔弥は自分の使っていた部屋に行き、着替えてきたのだ。


「こっちの方が楽でいいですね」

「そうか?」

「そうですよ。ちょっと高いとこ登っても何も気にしなくていいですから」

「私は前の着物も、おねね様からの着物も好きだがな」

「……なんか、意外です」

「ん?」

「女子たるもの肌を見せてどうする!とか言う方かと思ってましたので」


そんな事を言っていたらおねね様に合わせる顔がなくなってしまう。兼続は笑った。
それもそうだ、ねねの格好は露出が激しく、少し変な動きをしたら殿方は赤面するのではなかろうかということもある。


「それでは帰るか」

「そうですね」

「次は馬の練習をせねばならんな」

「うえっ」

「いつまでも誰かに乗せてもらっていては戦には不便だからな」


そうだ慶次に馬を教えろと言っておこう。幸村も一緒に教えにくるだろうな。などと好きに言っている。
そういえば、ねねにも「馬に乗れるようにならないとね」と言われていた。

これからあるかもしれない乗馬訓練に朔弥は溜め息をついた。

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