呪術 | ナノ
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「#幼馴染」のBL小説を読む
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「おっかえりー」
「悟、話がある。名前は吉野くんに報告書の書き方とか指導してあげて」
「はい。じゃあ吉野くん戻って報告書の書き方やろ」
「え、あ…はい」

出迎えてくれた五条は夏油に捕まり、名前は吉野と寮に戻るために歩き出す。
行きでの授業、名前の任務見学での授業、帰りの授業。
一般家庭出身という事もあって一般人だから知らない呪術師の世界の話を簡単かつ分かりやすく夏油は教えてくれた。
それと同時に先輩である名前が1級だという凄さも。在学中にそこまで行けるのはかなり少ないという事も。そしてその担任で同じ呪霊操術をつかう夏油は特級。
特級呪術師は現在4人いて、五条、夏油、そして2年の乙骨が高専に所属しているのだということ。

「寮に戻って着替えて、共同スペースでやろう。それでいい?」
「はい」
「荷物って、もう終わってる?大丈夫?」
「そんな荷物ないので昨日のうちに終わってます」
「そっか、良かった」

寮に戻って名前が言うとおりに共同スペースで待つ吉野。
少しすると「お待たせ」と私服に着替えた名前が書類とペンケースを持ってやってきた。

「これが報告書のひな型で」
「あれ?名前さん戻って来てたんですか?」
「うん、野薔薇任務お疲れー」
「って、そいつ、例の?」
「そうそう、新編入生の吉野くん。今日任務見学で、今報告書の書き方教えるんだ」

挨拶。と名前に突かれて釘崎に挨拶をしていると次に虎杖と黒髪の男子が来た。
虎杖もそこに加わり、伏黒も自己紹介を始める。

「伏黒くんも吉野くんも式神使いだから仲良くしないとね」
「こいつキレると恐いわよ、元ヤンだから」
「元ヤンじゃねえ!」
「でも中学の時色々やってるの事実だしね」
「やめてください!」
「ねえ名前さん、私もここで報告書したいんで、一緒にしていいですか」
「いいよ。野薔薇も一緒にやろ」
「やった。今書類持ってきます」
「あ、じゃあ俺もいいですか」
「いいよー」
「なんだよ、皆報告書ばっかじゃん」
「任務出てるんだから仕方ないだろ」

バシンという音が似合いそうな勢いで伏黒は虎杖の後頭部を叩く。
それに対して虎杖は大げさ痛がることもなく、平然として「へいへい」と返事をしている。音だけは大げさだったのだろうかと思って眺めていると虎杖がこっそり「俺が頑丈なだけだから順平は殴られないように気をつけろよ」と教えてくれた。
痛いらしい。



「あ、凄いじゃーん。もう報告書出してる」
「当たり前でしょ。私と名前さんが教えたんだから」
「嘘つけ。名前さんが教えてる横で一緒にしてただけだろ」
「うるさいわね。伏黒アンタだって一緒にしてただけじゃない」
「俺は教えたとは言っていない」

昨日の報告書です。と五条にホームルーム後に渡せば酷く驚かれた。
むしろ驚かれた事に驚いた吉野。こういうものは早く出せとは言われるが、早く出して驚かれることはまずない。

「昨日聞きたかったんだけど、名前との任務どうだった?」
「どう…?いや、凄いなって思いました」
「あんな感じにできそ?」
「無理でしょ」
「なんで恵が答えるんだよー恵は他の任務で居なかったでしょ!」
「夏油先生の弟子で1級の呪霊操術ですよ。つい最近まで一般家庭の人間がマネできる芸当じゃない。同じ式神使いとして言った言葉です」
「名前は僕の義妹で傑の弟子じゃありませーん」
「…え」
「だーかーらー、名前は傑の弟子じゃないってば。何勘違いしてんの」

そこじゃないと思うぞ。と1年全員が思った。

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