「クズにはクズをぶつけるんだよ」 「大丈夫?より強固なクズにならん?」 ##name_1##の横で白くてふわふわした大柄の男性。 名前をマーリン、と##name_1##が呼んでいた。大きな杖を持ち、現代離れ、いや現実離れした様な格好に顔。 確かに顔のつくりはとてもいいし、五条になれていなければ虎杖もとても驚いただろう。 「なに?私クズって思われてるの?心外だな」 「五条の当主の世話任せたから」 「えー私可愛い女の子なら喜んで引き受けるけど男性はちょっと…」 「同じ白い髪に免じて、しろ、やれ」 「そもそも君私のマスターじゃないし」 「アルトリアーアルトリアー」 「アルトリア呼ぶのズルくない?」 「ズルくない」 令呪を持って…と##name_1##が手を掲げるとマーリンは「わかった!わかったから!」と##name_1##の手を掴んで降ろさせる。 「こっちの少年はどうするの」 「こっちはアルトリアに頼もうかと」 「結局アルトリア呼ぶんだ」 「私のサーヴァントですので」 「どっちもアルトリア呼べばいいじゃないか、なんで私なんだい」 「あのクズの相手をアルトリアにさせたくない」 「私は?」 「クズにクズをぶつけて何が悪い」 にこっり笑う##name_1##だが、内心苛立っているなと思うマーリン。 そもそも##name_1##は普段から忙しい忙しいと言ってバタバタしているのに、こうやって来客の相手をしている事自体がイレギュラーなのだ。 「おや?ユウジではありませんか。何故ここに?」 「アルトリア、悪いけど悠仁の相手お願い。五条の当主はマーリンに任せたから」 「え、ええ…わかりました…が、何故マーリンに?」 「クズにクズぶつけんだよ」 「ああ、そういう」 「わかっちゃうの!?」 「ええ、マーリンはどうしようもないクズなので。いいですかマーリン、クズとはいえ相手は##name_1##の客という立場です、粗相の無いように」 「クズの時点で粗相じゃないんだ…」 うわあ。と思わず口にする虎杖に##name_1##はにっこりと笑って頭を撫でる。 そして小さく「問題起こすなよ、わかってるな?」と一言。 笑顔な分だけ非情に恐い。そしてずっと黙ったままの五条もなんだか恐い。 「じゃ、私仕事戻るから。食堂で適当に食べさせてダ・ヴィンチの用意した部屋に案内して明日になったら帰させて。以上!」 「………行っちゃった」 「ではユウジ、食事にしましょうか。食堂に案内しましょう」 「えっと、ゴジョウ?君も食堂がいいのかな?それとも休む?僕としては休んでくれた方が助かるけど」 「…先生?」 「あ、うん…じゃあ僕も悠仁と一緒にごはんにしようかな」 「はい、ありがとうございます##name_1##さん」 マシュに呼ばれていたので手が空いたからと連絡して、マシュとの話が終わる。 あれから小一時間は経っていたが、マシュにはそれ程急ぎではなかったらしい。 遅くなってゴメンねと言えば、そんなことはありませんと言われて資料を見て、その件について話せば数分程で終わるものであった。 「##name_1##さんこそ忙しかったのでは?すみません、忙しい時に」 「あー大丈夫。ちょっとした……トラブル?タイミングが悪かっただけだから」 「トラブル、ですか?」 まあね。といつもの調子で返事をする##name_1##。トラブルと言っても仕事ではないし、本当に##name_1##個人的なトラブルが起きたのではなくやってきたのだ。 時計を見ればまあ食事の時間である。少し悩んでから「これからご飯にしようと思うけどマシュは終わった?」と聞けば「まだです」と返答が。 一緒にどうかと誘えば笑顔で返事がきたので久しぶりに一緒の食事にしようと食堂へ向かう。 |