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「なんでわざわざ険悪にならなきゃなの?近々一緒の任務になるかもしれないのに?なんで?わざわざリスク増やすの?」

なんで?と##name_1##は再度質問をした。
虎杖が交流会で東京校の女子、ただし##name_1##を除く二人と京都校の女子が険悪だったのだと##name_1##に話した事に始まる。
「だから##name_2##も京都校の人と仲悪いん?」と聞いてきたのだ。

「……確かに?」
「フリーで一人で任務こなすならいいけど、多分卒業してすぐは高専所属になるわけでしょ?まして万年人手不足のこの世界でリスク作るなんて命知らずじゃない?」
「……##name_2##って、思ってた感じと結構違うな」
「お互い様では?」
「え、そうなん?」
「私だって虎杖くん不良で恐いから近寄りたくなったし」
「え!?そうなん!?」

二人での任務があって、報告書を一緒に制作並んで書いている。
##name_1##は黙々と作業をしたいのだが、虎杖は飽きたのか##name_1##にちょっかいをだしてきた。
##name_1##からみれば非常に迷惑ではあるが、同じ高専生、同級生、となればあまり邪険にはできない。それに最初に言った通りわざわざ荒波を立てるもの面倒なのだ。

「あー、だから不良って言ったわけか」
「先生から言われてたの」
「そっか。##name_2##生徒会長だったもんな」
「不良に関しての愚痴はさんざん聞かされてたから。時間の無駄だよ」
「俺はさ、##name_2##は超真面目な人だと思ってた。ここで再会するまでは」
「私基本真面目ですけど。だから今こうして虎杖くんの会話に真摯に向き合ってます」
「紳士?うん、まあ、そうね。でもさ、ここで再会したらぜーんぜん違ぇの。思ってた##name_2##よか全然良い」
「ま、同じクラスなった事もないし。お互いイメージだけの存在だったからね。でも同じ中学だったとか言わないで。恥ずかしい」
「なんで?」
「高専来てまで同じ人間がいるのが苦痛だから。でも事実だから仕方ないけど言わないでほしい」
「ふーん?」

手が止まってるよ。と##name_1##が言えば「ちぇ」と少し拗ねたような声。
見れば報告書の内容は##name_1##の半分も終わっていない。こういう提出書類は苦手なのだろう、「ここどう書いた?」とアドバイスを求めてくる。覗き見ではない分好感はあるがいちいち教えるのも面倒なのも確かである。

「野薔薇とか伏黒くんとの報告書もこうなの?」
「え?」
「ああだこうだって話掛けてるの?」
「あー…まあ、そうだな。釘崎だと『うるせえ』って言われるし伏黒は無視される。反応してくれるの##name_2##だけ」
「じゃあ私も無視するわ」
「え!やだ!報告書の書き方##name_2##が一番上手いから参考にしやすんだよ」
「それ私に全然メリットないじゃん」
「えー…あ、じゃあコンビニでなんか奢る。確かに俺##name_2##の参考にしてるだけだもんな、お返しせんと」
「…虎杖くんも律儀だよね、『じゃあいいや』とかじゃないんだ」
「だって見してもらってのは事実じゃん。それに##name_2##は生徒会長とかやってて偉いじゃん」
「中学の時ね」

成績だって良かったんだし、頑張ってたのは本当だろ。と恥ずかしげもなく言う虎杖に##name_1##の方が恥ずかしくなる。
確かに##name_1##は努力していたし、真面目で居れば先生の受けも良かった。記憶に残る生徒になんてなる必要は##name_1##には全くなかったし、学校生活が穏便で円滑に過ごせればよかった。まああまりにいい子にしていたので生徒会というお鉢が回ってきたのは予想外だったけれど。
だからこそ不良だと言われていた虎杖と話す必要はなかったし知る事もなかった。

「中学の時モテた?」
「まったく!全然!##name_2##までいじんの?」
「………、そういう感じかあ」
「え?なに?」
「いやあ?別に?」

はいはい。と一人で納得して報告書を完成させた##name_1##は「おっさきー」と補助監督がいる部屋に向かった。