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05





「おい、ガキ共。これはどういう状況だ」

「…リヴァイ。今はここにいる巨人を始末した方が良さそうだぞ」

「チッ、」



それは、人類が始めて巨人に勝利した瞬間。

人類は巨人の力で巨人を制した。

しかしこれは異例どころの話ではない。

聞いた話によれば、彼は……エレン・イェーガーは巨人になる事が出来るらしい。

その証拠に、彼は巨人となり前門付近の大岩をここまで運び、穴を塞いだ。

到底信じられない話だが、現実は現実。

現に大岩によって穴が塞がれているのだから。

その後、帰還した調査兵団によって巨人を掃討する作戦が実行され、当然の如くリヴァイ、レイラ、ハンジらもその作戦に駆り出された。



「ねえレイラ!!巨人捕獲していい!?いいでしょ!?ねえっ!!これだけいるんだもん一体…いや、二体くらい!!ハァハァ」

「だぁーもう、エルヴィンに聞け!エルヴィンがいいっつたら手伝ってやるよ!!」

「ひゃっほーーーい!!!」



はぁ…と頭を抱え込み、悩むレイラ。

ハンジのあの性格、ほんとどうにかなんねえかな!!?と本気で。

巨人の掃討作戦は丸一日かかった。

壁に群がったほとんどの巨人は壁上固定砲で、残りの巨人は調査兵団が。

死者・行方不明者207名、負傷者897名。

人類が始めて巨人に勝った瞬間とはとはいえ、被害が甚大すぎる。

これでは喜ぶに喜べない。



「レイラ!エルヴィンから許可が出たよ!!さぁ手伝っておくれ!!」

「……マジか」



一体どんな手を使ったんだハンジは…。

レイラは鼻息の洗いハンジの後について行く。

そういえばリヴァイは何処へ行ったのだろうか、先ほどから姿が見えない。

掃討作戦に加わっている事は知っている。

心配はいらない。

ハンジは巨人捕獲用の罠を部下に用意させ、そこに巨人を誘導するようにとレイラに頼んだ。

ターゲットは4m級と7m級の二体。

巨人の興味を引きながら、レイラは見事その作戦を成功させ、巨人の捕獲に成功した。



「うぉおおおおおおっ!!!血が滾るぅうう」

「……(もうツッコむのやめよ…)」


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