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(桃井視点)


今、かすかにだけど声が聞こえた気がした。

大ちゃん…?

されにテツくんも……?

お願い助けて!!



「大、ちゃ……っ、テツく、」



恐怖で大きな声が出ない。

怖い。

助けて大ちゃん、テツくん。

またさっきのやつが来る。

私を追いかけて。



《さつきーーー!!》

《桃井さーん!!》



早く、お願い!

私を見つけて!!

さっきからずっと逃げてて、もう疲れちゃったよ

もう走れない。

でももし今度あれに見つかったら…?



「死に……たく、ない…よっ!ううっ」



自然と涙が出てくる。


たったったっ、

廊下を走る音が聞こえてきた。

さっきのやつがまた!?

でも音が違う?



「マネージャーさーん?いますかー?!」



だれ?

人?



「さつきー!!いるなら返事しやがれーーー!!」



大ちゃんの声だ!!

私は急いで隠れていた教室のドアを開けた。




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