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今回は入口がないため一から作った。

元々ない場所に入口を作るのには結構力がいる。

本当は校舎の玄関にある大きな鏡から行けばいいが、時間ないためしょうがない。

がちゃりと放送室のドアを開け、裏世界へと入る。

あー、このダークな感じ…てか不吉?不気味?な感じはいつも慣れない。慣れたくもないけど。

ブツブツと一人で呟く××なんて気にせず、青峰は叫ぶ。



「おっしゃ行くぞーーー!!」

「元気ですね青峰くん」

「青峰は意外に場馴れするタイプなんだね、よくもまあこの世界にいてこんなに元気でいられるよ」

「××だってそうだろ?」

「これのどこが…?」



あたし今絶賛ブルー状態よ?

怠いし力でないし、気が抜けるし。

はっきり言ってサイアクです。


そう真顔で言う××の目は本気で、さらに続ける。



「早く見つけ出して帰ろう。ここヤダ疲れる怠い眠くなる」

「おい頼みの綱がなんてこと言いやがる」

「しっかりしてください××さん」



とにかく探せ、全力で。

背後にゴゴゴゴゴゴゴ……と効果音を付ける。

××はマネージャーであるさつきの顔を知らないし。

見つけたとしてもなんて言って説明すればいいかわからない。

マネージャー探しは青峰と黒子に頑張ってもらわないといけないのだ。



「さつきーーー!!」

「桃井さーん!」

「マネージャーさーん!」



されぞれ名前(××だけ違う)を呼んでみるものの、やぱり返事はない。

××が持っていた紙人形はもうないから二回目の搜索ができない。

こうなるなら予備用意しえおけばよかった。

我ながらずさん。

今度からはもっと用意しておこう。うん。

と心の中で決めた××。





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