26 今回は入口がないため一から作った。 元々ない場所に入口を作るのには結構力がいる。 本当は校舎の玄関にある大きな鏡から行けばいいが、時間ないためしょうがない。 がちゃりと放送室のドアを開け、裏世界へと入る。 あー、このダークな感じ…てか不吉?不気味?な感じはいつも慣れない。慣れたくもないけど。 ブツブツと一人で呟く××なんて気にせず、青峰は叫ぶ。 「おっしゃ行くぞーーー!!」 「元気ですね青峰くん」 「青峰は意外に場馴れするタイプなんだね、よくもまあこの世界にいてこんなに元気でいられるよ」 「××だってそうだろ?」 「これのどこが…?」 あたし今絶賛ブルー状態よ? 怠いし力でないし、気が抜けるし。 はっきり言ってサイアクです。 そう真顔で言う××の目は本気で、さらに続ける。 「早く見つけ出して帰ろう。ここヤダ疲れる怠い眠くなる」 「おい頼みの綱がなんてこと言いやがる」 「しっかりしてください××さん」 とにかく探せ、全力で。 背後にゴゴゴゴゴゴゴ……と効果音を付ける。 ××はマネージャーであるさつきの顔を知らないし。 見つけたとしてもなんて言って説明すればいいかわからない。 マネージャー探しは青峰と黒子に頑張ってもらわないといけないのだ。 「さつきーーー!!」 「桃井さーん!」 「マネージャーさーん!」 されぞれ名前(××だけ違う)を呼んでみるものの、やぱり返事はない。 ××が持っていた紙人形はもうないから二回目の搜索ができない。 こうなるなら予備用意しえおけばよかった。 我ながらずさん。 今度からはもっと用意しておこう。うん。 と心の中で決めた××。 |