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「急いで追っかけて!!」



廊下を走るな!とは言われない。

だって放課後だし、むしろ走らないと見失っちゃうから言われても無視するけど。

と××はいつも思う。

走るなと言われれば走るしと反抗的な部分もある。


しかしたったったったった、と走るのはいいが……



「黒子……って、ええ!!?どしたん!?」

「あー、テツは体力ねぇからな」

「バスケ部なのに!?」



ぜぇ、ぜぇ、と息をしながら走る黒子。

え、マジで大丈夫?

心配する××だが紙の飛ぶスピードは遅くはならないし、黒子には頑張ってもらわないと。

そう思ってるうちにここはどこ状態に。

基本教室と移動教室、図書室以外に行き来しない××はここがどこだかわからなくなっていた。



「ここどこ」

「第四体育館です」

「え、ウチの学校そんなに敷地広かったっけ」

「この体育館はあんまり使われてないんです。基本的に使われてるのは第二体育館までで」

「へー、そうなんだ」

「おいあの紙っぺら、あそこに入ってったぞ」



第四体育館。

今使われている体育館とは逆方向にあって、今では古くて使われていないんだとか。

どんだけ広いのこの学校。

あ、でも使われてないって事は鍵あいてないじゃん。

と呟く××。




「鍵はぶっ壊せばいーだろ。おっし、行くぞ××!テツ!」

「えー、マジで壊すの?あたし知らないよ?」

「責任は青峰くん一人で取りますから大丈夫でしょう」

「あ、ならいいや。行っけー青峰ぇ!」




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