19 にしても、やはりおかしい。 あの出来事が誰かに仕組まれていたのは確か。 けどそれがわからない。 少なくとも校内にいれば気配くらいは探れると思っていた。 しかしその気配がない。 意図的に気配を隠しているのか? 力がない人間が、裏世界へあれだけの大人数を一気に送る事はまず不可能。 絶対にありえない。 「難しい顔をしていますね」 「うぉお!?」 「こんにちは」 「いきなり出てくんのやめてくんない黒子…」 「すみません。でもさっきからいました」 「マジで!?」 「はい」 「ええ〜…」 影が薄いにもほどがあるんじゃ…? 全然気付かなかったよ黒子…。 そう心の中で呟くミコト。 「それで、一体何を考えていたんですか?」 「ああ…この間のアレ。まだ犯人…てか首謀者がわからないんだよね」 「その事でしたか…。赤司くんもいろいろ探っているようでしたが、やはり何も掴めていないそうで」 「やっぱりそう簡単にはわからないよ。油断もできないし」 アレだけで済むとは思えない。 まだ何かありそうだと××は確信していた。 次は何を仕掛けてくるつもりだ。 こうなったら受けてたってやる。 なんでも来いコラァ! ミコトはいつの間にか吹っ切れていた。 |