プレゼント_02










2.











「にしても…」

「うん…?」


「こんなに素肌を俺以外の男に曝け出しよってからに…」

「えっ…」


「俺がこんなん許すわけあらへんやろ…?」

「侑士…顔が…怖い…よ…」


「誰のやと思っとん?…覚悟せぇよ…」

「あっ…ゃ…っ」

「も…もぅこんな格好しないからぁ…」

「当たり前やろ…したって俺の前だけや…」


いきなりミニスカートの中に手を突っ込まれた私の声はすでにいやらしさを帯びた音色となっていた。


「はぁっ…んんっ」


侑士がメガネをはずしてすぐに私の唇に貪り付いてきた。

私の目を見つめながら舌を入れて私を犯す。

侑士はいつもそうして私を視線で狂わせてから、ニッと意地悪に笑う。


「…ベッド行こか」

「ふっぅうん…」


私を抱えてベッドにどさっと押し倒すと、侑士は私の上に覆いかぶさってからすぐに、キャミソールを胸元の上から無理やり下にブラジャーごと引っ張り、露になった私の突起に舌先を転がしてきた。


「ゃだぁ…ゆ…しぃ…」

「嫌やないやろ…お仕置きや…」


そう言って愛撫を繰り返しながら、今度は私のスカートを無理やり引き剥がした。


「はぁ…ぁ…ンッ…」

「ええ声やなぁ?伊織…我慢しとるとこが気に入らんけど…」


ぐっと私の上半身を抱えてバサッと私の服を脱がすと、同じようにして侑士も服を脱いだ。

そうしてすぐに私の首筋に唇を寄せて、きつく吸い上げる。


「侑士っ…だめっ…」

「お前は俺のもんや…なんもだめなことあらへん…」


そう言いながら手は私の胸の上でその突起を摘み、時折きゅっと強めに引っ張るように愛撫を繰り返す。


「あっ…ああっ…侑士…っ」

「せやから…我慢するな言うとるやろ…」


「んっ…だって…恥ずか…」

「そんなこと言うてんのも今のうちや…隣に聞こえるくらいに鳴かしたる…」


「…そんなぁ…」

「見てみぃ…」


侑士は私の後ろに自分の体を移動させてから、私をベッドのすぐ傍にある大きなスタンドミラーの前に正面に向くように抱えて座らせる。


「えっ…や…やだ…っ…!」

「聞こえへんなぁ…」


侑士の唇がうなじに落ちて、私の首筋をペロペロと舐める。

それと同時に私の腕の下から侑士の左手がするっと伸びて、私の胸を静かにやんわりと揉みしだく。

その指の間からはみ出している乳首に、時折人差し指をつんと立てるようして上下にカリカリと動かしながら、侑士は私の反応を鏡ごしに見つめた。

侑士に感じている姿を直視されていることがはっきりとわかる。

それと同時に感じている自分と、私を触っている侑士の手の動きが嫌でも目に映って、私はそのいやらしさに自分でもわかる程濡れはじめた。


「くくっ…濡れとんのが鏡ごしでも透けて見えるわ…やらしいなぁ…伊織…」

「やっ…あっ…ぁっ…」


私の頬に生理的に流れた涙を侑士はぺろっと舐めて、左手で私の乳首を摘むと、今度は右手を腰から回し、私の下着の上からその指をすべらせてきた。


「…もうぐっちょりやな…伊織のココ…」

「そんなっ…ぁんっ…もうっ…侑士ぃっ…あっんっ……許して…」


「許すわけないやろ…?俺以外の男の前でどんな顔してたんや…俺の嫉妬の怒りが静まるまで…鳴いてもらうで…?ん?」

「ひゃっ…ぁぁっ…」


下着の上からグリグリと押さえつけていた指を、今度は上から中へと滑り込ませて、私のソコを大きく上下に擦る。


「あっ…ああっ…んんっ…!」

「んっ…舌出し…伊織…」


頭を無理に横に向けさせられて、侑士は思いっきり私の舌を掻き回した。

くちゃくちゃと淫靡な音を響かせて侑士の言ったとおりに私は舌を出す。

侑士は唾液が彼の口から一筋落ちても それを気にもせずに私に激しくキスを続けた。

それに合わせて下着の中の指が動きを早め、私の花弁をグチョグチョと撫で回す。


「最初は…ココだけでイかしたろ…」

「ああっ…やっ…はっあっ…」


私の花弁が硬くなっているのを愉しむかのように二本の指でそれを摘むと小刻みにそれを振るわせ始めた。


「ええ顔しとるで…伊織…ヤラしい女や…」

「やだ…見ないで…っ…イヤ…ッ」


鏡を通して私を見つめる侑士からの視線に、私は彼の居る反対側のほうへ首を振った。


「あかん…目ぇ逸らすな…鏡見とき…」

「やっ…ああっ…ぁぁっ」


すぐにその反対側へ侑士は体制を持ってきて私に命令する。

涙目になった私が侑士と目を合わせると侑士はニヤッと笑って…


「その顔もたまらんな…こんまま俺のこと見つめてイッとき」


そう言った瞬間に侑士は腕と指とを激しく動かす。


「ああっ…!ああっ…やっ…はぁぁん!」


私はその愛撫に耐えれずに果ててぐったりすると、侑士はすっと立ち上がって、今度は鏡を背中にして恥丘の前に顔を持ってきた。


「…ヤッ…だ…」

「んん?…伊織のココは嫌なんて言うてへんで?」


私の太腿を掴んで膝を折るようにさせると、指で私の秘部を大きく広げる。


「やめて侑士ッ…」

「イッたばかりやから…まだヒクヒクしとるなぁ…くくっ…」


じわっと私の愛液が出ていくのがわかった。

侑士にソコを見つめられているということだけで私の腰が揺れそうになっていた。


「シーツに零とるで…すくったろか…?」

「えっ…」


下から私を見上げた侑士はニヤっと口端を上げて笑い、舌先で私のお尻からなぞるように上へ滑らせ、その愛液を舐めとった。


「はぁっ…あ…侑士っ…もう…」

「何言うてんの…これからや…」



ジュルッ…チュルッ…


壊れてしまいそうになるほどの快感が私を襲った。

侑士は私の秘部へ舌を滑り込ませてそこにディープキスをするかのように吸い上げてはなぞり、卑猥な音を響かせて狂おしい程攻め立てた。


「はぁ…!ああっ…あぁぁんっ…やっ…やぁ…!!」


大きく股を開いた自分と その股に顔を埋めている侑士の後ろ姿がどうしても鏡ごしに見えて、私の脳内をドロドロに溶かしていく。

すでに私は何度も果てて、それでも愛撫を止めない侑士に完全に堕ちていた。


やがてその繁みの中を、ジュチュッ…と舐め回しながら侑士は自分の履いているものを脱ぎ、私の足を引っ張ってそのまま寝そべる形にさせると、段々と自分の下半身を私の顔の前に行くように体制をずらしはじめた。


「チュッ…はぁ…伊織…」

「ああっ…ぅん…あ…」


「して…俺んも…」

「ん…うん…」


私の腰を持ち上げて、侑士は私の体が彼の上になるようにした。

そうしてまたすぐに私の秘部を攻め立てる。

私の目の前には、侑士の膨らんでいる熱いものがそそり立っていた。


「んっ…くっ…」


私が侑士のソレを口に含むと、先端にじわっと出ていた液体が私の舌を刺激した。

口を離すとねっとりと糸を引いて、私はまたその糸を口の中に入れるように舌をくるくると絡ませながら何度も何度も上下させた。


次第に侑士の腰がゆらゆらと揺れ始めて、私の腰も揺れていた。


「はっ…ああ…伊織…めっさ気持ちええ…伊織もええやろ…?」

「んっんんっ…あっ…うんっ…ああっ…」


ピチャピチャとお互いの卑猥な音が部屋中に響き渡る。

その形は次第に 侑士のため息に近いような吐息の音に乗せて、ジュブジュブという私の行為だけへと変化していた。


「は…ぁ…伊織…あかん…も…出てまう…」

「んっんっ…チュッ…いいよ…」


私は侑士の顔の上から自分の足をどかせて、侑士の正面に向いてソコに手を添えてから口の動きと同時に動かした。


「あっ…あかんて…!伊織…ッ!あっ…くっ…」


侑士が私の髪を梳くように指を絡ませてそう言ったのと同時に、口の中に侑士の熱い液体がドクドクと流れ込んできた。

ピクピクと侑士のソレが痙攣し、彼を見上げるとその顔が見たことないような困惑の表情を出している。


「こんな予定とちゃうかってんに…あかんわ…俺…」


苦笑しながら侑士が私の口にティッシュを差し出してきた。

私はそれに対してぶんぶんと首を振り、コクッと一気に飲み込んだ。


「んなっ!!伊織っ…!」

「平気。ていうか愛してる…」


私が侑士を見つめてそう言うと、今度は侑士が目を見開いて私を見つめてから、突然グイッと手を引っ張って私を苦しいくらいに抱きしめた。強く、強く。


「お前だけや伊織…もうお前しか愛せへんよ…俺…」

「…侑士…」


その言葉が嬉しくて、私が彼の胸の中で微笑んでいると


「あ…でも別にあれやで?精子飲んでくれたからちゃうで!?」

「ぷっ…あははっ…そんなのわかってるよ!下品なんだから」


なんて冗談言って、少し笑った。



そうして…そのままの雰囲気に私たちは身を委ねて、お互いの体を重ね合わせる…。


「あっ…はぁ…暖かいわ…伊織ん中…」

「んっ…ああっ…侑士…っ」


私の中に入ってきた侑士が奥へ奥へと突き上げてきた。

侑士は私の手を強く握って、何度も私の名前を呼ぶ。


「伊織…伊織…っ…好きや…はっ…くっ…ごっつ気持ちええ…」

「んっ…ぁっ…はぁんっ…あんっ…あっ…」


「あぁっ…あっ伊織ん中…最高や…どんなコートより…な…伊織…」

「う…んっ…あっ…やっ…」


「はぁ…あっ…伊織が…一番…んっ…ええよ…こない…抱き合ってたいねん…」

「ゆぅ…し…あっ…あぁっ…」


「お前が…伊織が…一番暖かい…伊織っ…あっ…」

「侑士…っ…も…だめっ…」


「俺も…はぁっ…ああっ…伊織っ…一緒に…イクで…!」

「ああっ…!!」



同時に果て、私のぐったりした体の上に侑士のぐったりした体が覆いかぶさる。

私の顔のすぐ傍で、息を切らしている侑士の頭が揺れて、私の頬に髪の毛が触れた。

その黒い髪の毛に私がすっと手を伸ばして触れると、侑士はパッと頭を上げて、私を見つめてきた。


「なぁ伊織…?」

「ん…?」


「来年も一緒やな…?」

「…うん…絶対…一緒…」


「約束やで?俺から離れたら…あかんで?」

「侑士こそ…離したらあかんで〜?」


くすくす笑って私がそう言うと、侑士も一緒にニコッとして。


「その予定なぁ、永久にないねん」


そう言って優しく口づけてきた。

侑士の愛を彼の誕生日に今までにないくらい感じて。

侑士…生まれてきてくれてありがとう。

心から、そう想うよ―――――。



fin.



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