◎ とある日の休日。
ルッチさんとわたしがふたりともお休みになったとある休日の午後…。
「澪、おい、こっちに来い。」
「ちょ、いやです!てか、ルッチさんからきてるんじゃないんですか?!ととととりあえず、こっちに来ないでください!セクハラで訴えますよ?!」
そういってもルッチさんは、笑みを浮かべてあたしのもとへと近寄ってくる。
「カリファみてぇなこと言ってんじゃねぇよ。」
ジリジリと距離を詰めてあたしを壁際へと追い込んでくる。
「…っ、だから、嫌ですってば〜!!!!」
拒んでも拒んでも聞く耳をもってくれないし!
むしろ、おびえている私を楽しんでいるようにしか見えない!
「いいから、俺の言うことを聞け。おとなしくしてねぇと、お前が痛くなるんだぞ?」
そう言って、またさらに口端をあげた。
だから、その笑みがこわいんですってばー!!
「いやいや、それも痛いのも嫌だけど、やっぱり無理〜!」
「逃げんじゃねー、いいから早くやらせろ。」
「そんなのは絶対ゴメンですってばー!ルッチさんのバカー!変態ー!セクハラー!」
「お前が悪いんだろ?そーやって俺をじらしやがって…。俺だって我慢できねぇだろ。」
「やめてー、そんな言い方しないでー!」
その直後あたしはルッチさんに腕を掴まれて、ソファに座らされた。
「ここで、やるんですか…?」
「早くしねぇと、な。」
「いやいや、白昼堂々とやらなくても…。」
「お前が悪い。」
「さっきからそればっか。」
「おとなしく、手を出せ。」
「はーい。」
そういうと、ルッチさんはあたしが火傷してしまった指をそっと、治療してくれた。
「っつー、やっぱり痛い!」
「ふ、嫌がるお前の顔も悪くねぇ。なんなら、俺が舐めてやった方がいいか?」
「ちょ!何言ってんですか!この変態猫!」
「頬を染めてんな、バカヤロー。」
「くそぅ。ドSめ。(ボソッ)」
「なんか言ったか?」
「いいえ〜、べつに〜!ね、ハットリ?」
「クルッポー!」
「ほらぁ。」
とある日の休日。(そーはいいながらもルッチさんは優しい。)
(ったく、ケガしてんじゃねーよ。)
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