拍手小説 | ナノ
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -

ハートと遊園地(中編)

わたわたしながらもペンギンも誘い出して、遊園地へ行くことになった。

「わ〜!ひっさしぶりの遊園地だ〜〜〜〜!」

「アホなのにアホみたいな声出してんじゃねーよアホ女。」

「だれがアホ女の!この変態隈野郎!」

「まぁまぁ、お前もキャプテンも落ち着けって!」

「シャチの言うとおりだ。せっかくの遊園地じゃないか。」

「ペンギンが言うならしょうがないわね!許してあげるわよ!」

(ペンギンに諭されて落ち着きやがったこのバカ女には腹立つが、今確かに遊園地を楽しんでいるこのアホ女は可愛い。悔しいがな。)

「ねぇねぇ!次あれに乗ろうよ!」

そう言ってベポが指さしたのは遊園地自慢のスペシャルジェットコースターだった。

「ひぃっ」

「なんだキャス恐いのか?」

「こ、こわくなんかねーよペンギン!」

「楽しそうだね!いいよ行こう!」

「ふっ、いいじゃねぇか。女子供のおもちゃで俺様もたのしませてもらうか。」

「えぇ!?」

そのばにいた全員がびっくりしただろう。
なんてったてこの人が賛成したのだから。

「キャプテン…乗るの?」

「まじっすか?じゃ、じゃあ俺も…。」

「何言ってるんだお前はのらなくてもいいんだぞ、キャス。」

「ちょ、俺一人仲間外れにしないでくださいよ〜。」

「まぁ、みんなで乗れば怖くないだろうしな!」

「そうそう!ペンギンの言うとおりだよ!せっかくだしみんなで乗ろうよ!」

まぁこんなにスムーズに事が進むなんて思ってねーよ。出発前に一波乱あったんだからな。

そう、次のこのアホ女の一言でジェットコースター乗車前の順番待ちの列が戦場と化すなんて誰が想像しただろうか(いや、誰も想像していない)。

「じゃあ…、座席どうしようか?」

ここにいるのは
アホ女 俺様 シャチ ペンギン ベポ
の四人と一匹という奇数だった。

ジェットコースターは一列に三人…。

(このアホ女がキャスやペンギンの隣になるのだけは阻止しなければ。)

(ぜってー、俺があいつの隣になるんだ!)

(キャスやキャプテンにあいつは任せられないな。)

そう、この3人の思考が巡るめくなか死闘は始まるのであった。

「え、3人とも黙っちゃってどうしたの?」

「「「いいからお前は黙ってみてろ(よ)」」」


座席争奪戦!幸運は誰の手に?


ハートと遊園地(中編)