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 シカマル誕生日
そう、9月22日。
今日は私の大好きな幼馴染、シカたんの誕生日なんです!

シカたんだけにシカ誕…

ブフッ。
なにこれ、自分で言ったのにもかかわらずこんなにもつまらないなんて。
そうだ、これはきっとシカたんのせいだな、うん。
私のせいなんかじゃないもんね!
だからお願い!こんな空気やめて!!!

ということで、
さっそくお祝いしてあげましょう(わぁ!なんて私優しい!)なんて、プレゼントを鞄に忍ばせてウッキウキで学校に行ってみれば、なんとシカマルはほかの可愛い女の子たちに囲まれているジャマイカ!!なんてこったパンナコッタ!

しかもグラマラスな方たちに。
うは、よりによって美女勢ぞろいで羨ましい。私も美女に囲まれて愛でられたいわボケェ。
あれ先輩たちだよな。シカたん先輩にも人気あるからな。

そんなわけでシカたんにあげようと思って鞄から出しかけたプレゼントはリバース決定で。


あぁ、もう、なんだよ。
シカたんのバカ。


急に私だけが舞いあがってバカみたいな気がして、シカたんの方へと向かおうと思った歩みを変えて、おとなしく自分の教室へと向かうことにした。

自分だけが特別だなんて思ったら大間違いなんだ。

そんなことを今日は学びましたよ、えぇ。

まぁ、それからはぐだぐだ、だらだらしながら学校生活をすごして(もちろんシカたんとは接触しないように)家路に着こうと思っていたその矢先です。

「おい、待てよ、澪。」

そう、なんと私の王子様(仮)の登場です。

「はぁ、なんだ、ただのシカたんじゃないですか。」

しかし、今だけは最も会いたくない男1です。
うそです、今にも抱きつきたい衝動です。
なんでこんなに冷静なのか自分でもよくわかってない状態です。

こんな風に鬱陶しく答えたらいくらなんでも怒るだろうと思いますが、寛大な幼馴染はそんなことはしないみたいです。

「今日、なんの日か覚えてねぇの?」

わお、すっごく素直に聞いちゃいますね。
しかもしらっと。

あぁ、でもシカたん、そんなに泣きそうな顔しないで。
あなたは笑ってる顔が一番素敵よ。

「……今日は、シカたんの誕生日だよね。おめでとう。」

「さんきゅ。で、?」

「で、?」

「プレゼントは?」

「…。」

「くれねーの?」

「…。」

「おーい、澪。」

「…ぃし。」

「ん?なに?」

「わーん。だって、私なんてシカたんのただの幼馴染だし、ボンッキュッボンッなグラマラス体系でも美人でも何でもないし、だから、だから、ひっく…。」

私がどんなに冷たい態度をとっても優しくしてくれるシカたんに感動して、どうやらわたしはしゃくりあげながら泣いてしまったらしいです。なんてダッサイwwwwwwwwwww

「あー、今朝のみたんだなぁ…。」

「うっ…!でも、あれ見たらわたせないじゃんか、バカバカ。」

「おー、よしよし。でもなー、俺は今日一日お前から何も言われないのが辛かったんだからな。嫌われたのかと思ってた。」

「うわーん、シカたんごめんねー。でも、わたしシカたん嫌いじゃないよー。だから嫌いにならないでー。」

またさらに泣いてしまった私をなぜか抱きしめるシカたん。
あれ、これ何フラグ?

「わーったから、泣くな。」

「ごめんねシカたん。嫌いじゃないよ、好きだよー。」

なんてビックリ、言ってから驚いたけど、告白してたみたいっす。
一瞬シカたんがびっくりしたような素振りを見せたけど、

「おうー。俺も、澪が俺のこと好きでしょーもなくて、勝手に嫉妬して泣いちゃうアホな澪が好きだぞー。」

「シカたんのバカ…。でも、好き。」

そう不貞腐れたように言えば、彼の真っ赤な顔とご対面。

「澪、目ぇつむれ。」

あ、これはもしかして……………

言われたままにしていると唇に触れたのはなんとシカたんの唇でした。

「シカたん…?」

「あぁ〜もう、お前可愛すぎ、そんな顔すんな。いいから、帰るぞ!」

そのあとはお手手つないで二人仲良く帰りましたとさ。

おしまい。

(はい!シカたん!プレゼントの緑茶!一番摘みだからね!)
(よし、俺んちで飲むか。)
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