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 星に願いを…
今日は流星群が見られる

と、クルーの人に教えてもらった。

だから、

その夜私は
甲板にでて寝転んで、星を待っていた





カツカツ…。

特徴的な足跡でいったい誰がきたのかすぐにわかった。

「よぅ、澪ちゃん。さがしたぜ。まさか、こんなとこにいるなんてなぁ。」

「ドフラさん、今日は流星群が見れるんですよ〜。」

そういうと、ドフラさんは、はぁ、とため息をついた。


私はドフラさんに拾われた身だ。

ヒューマンオークションにかけられそうになっていたところを、助けてくれた。

でも、もともとこの人の店だったということで、

なんだか、複雑な感じだ。

「また、あいつらが吹き込んだのか。
 
 …ったく、お前はなんでおとなしくしてねーんだよ。」

「だって、星が見たかったんですもん。」

でも、なんだかんだいってドフラさんは私によくしてくれてる。

見ず知らずの私に。

最初は私もこの人を拒絶していたが、

今ではもう、それもなくなった。

「星ならいつでもみれんじゃねーか。」

そう言ってドフラさんは私と同じように甲板に寝転んだ。

「流れる星が見たいんです。」

「大して面白くもなんともねーだろ。」

「キレイじゃないですか!」

「ま、お前らしいっちゃ、らしいな。」

こんな会話をするようになったのも、実は結構最近なことでもある。

「俺としては、お前がやっと俺やクルーに心をひらいてくれんのがうれしいんだよ。」

「…なんか、スイマセン…。」

心を開けなかったのは、

やっぱり、

この人たちと自分が違うと感じてたからだ。

海賊と

一般市民…しかも、奴隷になりかけていたもの。

そこには、大きな壁があった。

「私、ドフラさんには感謝してますよ〜。

もし、あの時ドフラさんがいなかったら、

今頃私は生きていたのかもわかりませんからね〜。」

「フッフッフ、なら、良かった。俺も拾ってきたかいがあったぜ。」

そんな会話を繰り広げていた時だった。





「「あっ!!」」

二人の声が、暗闇にこだました。

「ドフラさん!!見ました?!

流れ星ですよ、流れ星!」

「久しぶりに見たがいいもんだな。」

「ほら〜!やっぱり、見てよかったんですよ!

…っくしゅ。」

「なんださみーのか?」

「いえ、平気です。ただのくしゃみですってわっ!」

私はいつの間にか、

ドフラさんのモフモフにくるまれていた。

「…あったかい。」

「フッフッフ、そーか。」

「ドフラさん、今度も流れ星、

 一緒に見ましょうね。」

「フッ、それもわるかねーな。」


(できるなら、この時間を永遠に…)


あとがき
優しい感じのドフラミンゴも嫌いじゃない。



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