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◎ この恋きっと、君の香り
澪は、この白髭海賊団に入ってもうじき2年になる。
俺と同じ一番隊で、女の割りには戦闘能力も高いし、仕事も早いし、容姿も誰が見ても美しさを兼ね揃えている。
人懐っこくて、誰にも笑顔で、そんな太陽のような彼女に惹かれる奴は多くて、実は俺もそのなかの一人だとおもう。
そして、その日も俺はいつもどおり彼女に接していた。
「隊長、私、もっと頑張った方がいいですよね?」
「なにをいうんだよい、澪、お前は十分頑張ってるじゃないかよい。」
「でも、私、皆さんがやってるの手伝おうとすると避けられるし、皆さんのために何もできてないんです。」
アイツら…、
全く使えないやつらだ…。
彼女がそんなことを言って考えてると、
俺の部屋にサッチが入ってきた。
「おい、澪、手伝ってくれないか?」
「サッチさん、本当ですか?喜んでやらせて頂きます!隊長、いってきます!」
そういうと彼女はサッチと一緒にキッチンへと向かった。
俺も、
ずいぶんとアホだなー。
彼女をおれのもとに縛っておけねーし、
何よりこの思いも伝えられないなんてなー。
ふぅ、とため息をついてイスによりかかる。
彼女がいれたであろうコーヒーをすすって、書類にとりかかる。
ー…、
それから二時間位経ったであろうか。
俺の部屋にノック音が響いた。
「隊長?いますか?」
「いるよい。入ってこいよい。」
「失礼しまーす。」
そういって彼女はお菓子を持って、入ってきた。
「あの、隊長甘いものは平気ですか?」
「別に大丈夫だが…。」
「私、クッキー焼いたんです!一緒に食べませんか?」
「あぁ、いいよい。」
手作りクッキー…。
…すごい嬉しい。
一口食べると、ほんのりとした甘さが広がり、パイナップルの風味がした。
「…、澪、何で?」
「隊長のことが好きだからです!」
…。
突然のことで、戸惑っていると彼女がさらにつづけた。
「隊長に頼られない自分が私、悔しかったんです。だから、何としても役に立とうと!」
俺は彼女にそんなおもいをさせていたのか。
彼女をそっと抱き締め、俺はこういった。
「俺がお前を頼ってない?そんなわけないだろうよい。お前のことが大切なだけだよい。」
「た、隊長!?あ、あの私なんかこういうのワカラナクテ…。」
ムードぶちこわしだよい。
ま、君へのおもいを伝えるのは、
これから先にでも…。
この恋きっと、君の香り
(そういや、澪、何でパイナップル?)
(サッチさんが…ってどこに行くんですか?)
(あの野郎、しばいてくるよい。)
あとがき
マルコが気にしてるであろうパイナ(ry
ネタ。
ちょっと頑張るオッサンが書きたかっただけ。
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