胸にはアホみたいにでかいピンクのリボン




「…」




ひらひらのレースがついた膝上丈スカート




「…」




頭にはファンシーな花の付いたボンネット





「…」




「……似合わねぇな…」




俺の上に跨ってニヤニヤしている男を心底ぶん殴ってやりたくなった。





「いやぁ面白ぇもん見れたぜ。リザのばぁさんに頼んだ甲斐あったな」

ハイネは俺の髪の毛をくるくると指でいじっていた。

「…」

「以外とばぁさんノリノリだったんだぜ」

「…」


早く誰かこの状況の意味を教えてくれ。

ハイネに呼び出されてビショップの教会に来てみれば、そのまま拉致されリザのばっちゃまの屋敷へ連行。
なにやら服を脱がされて着せられたのがこのひらひらの服。
そのまま屋敷を出て街のホテルにつれこまれて今にいたる。

今日を振り返ってみたがやはりこの状況の意味はわからない。


「なに考えてんだよ?」

ハイネは俺の上に跨ったまま、胸についた大きなリボンを触っていた。


「…なんなんだよ、この服」

とりあえず一番の疑問。


「服は可愛いだろ?」


「そうでなくて…」

『服は』って何だよ。


「リザのばぁさん、いつもニルに服作ってくれててさぁ」


「それは知ってる」


「なかなか可愛いから、バドーに着せたらどうなるかなぁと思って」


「…」

なぜこいつの思考はそうなるのか。
だいたい男に着せる服じゃねぇだろ…


「リザのばぁさんに言ったらお前の体のサイズ計って持ってこいって」


「おま、いつ計ったんだよ!?」


「この前ヤッてお前が気失ったときに」


「…!」

あの時か!
やけにしつこいと思ったんだ…


「解決したか?」

ハイネはそう言うと、
ヒラヒラのスカートの中に手を入れて太股を撫でてきた。


「ちょ、待てよハイネッ」

俺は慌ててハイネの手を止める。

「なんだよ?」

ハイネは眉を寄せて俺をみる。
手は太股を撫でたまま。


「お前、もしかしてするためだけにリザのばっちゃまに服作ってもらったのか!?」

「そう。リザのばぁさんは快く引き受けてくれた」

ハイネは俺の首元に顔を埋める。

「ふざけっ…、こんな格好でヤられてたまるか」

「なんでだよ。お前が思ってる以上に面白いぞ」

ハイネを蹴ってどかそうと足を上げる、力はハイネの方が上だ。
俺の渾身の一撃は簡単に押さえ込まれてしまった。

「別にウケは狙ってねぇよ!くそハイネ」

「はいはい、大人しくしてないとお洋服が汚れちゃいますよバドーちゃん」

そう言いながらハイネの手は上の服のボタンを外している。
こうなったハイネはもう何を言っても止まらない。

せめてボンネットだけでもとりたかったが手を押さえられてしまったのでそれすらも叶わなかった。




――――





「…っ、ん…ぅ…」

ハイネの指がスカートの中で堅くなっている俺のモノをリズムよく擦り上げている。

「こんな服着てんのに、ここはカッチカチだよな」

とハイネはニヤニヤする。

「…ふ、んぅ…るせ…」

快感のせいで頭はぼんやりしてきていた。


「なぁ、舐めてやろうか?」

「…ッ、ん……?」

「これ」

ハイネは擦る力を少し強くした。


「…ぅ、あ…んっ……ふ……」

強くなった快感に少し腰が浮いた。


「…えろ」

ハイネはそう言うと身体をずらしてヒラヒラのスカートの中に顔を突っ込んだ。

すぐ後にぬるっとした感覚に包まれた。


「あぁっ……んっ、ハイ…ネ…ぅ…」

俺はスカートに潜り込んだハイネの頭を触ってビクッと仰け反った。
くちゅくちゅといやらしい音がひらひらのスカートの中から聞こえてくる。

着ている服と、されている事にギャップがありすぎて頭がくらくらした。

しばらく舐められ、イキそうになっていると、ハイネの指が後ろの穴を撫で始めた。


「…んぅ…く…ぁっ…」

指は入り口あたりをツンツンと探るようにつつき、中にグッと入ってきた。

「ぅあっ…ぃ、…ん…」

後ろの穴の違和感でハイネの口の中のものが少し萎えた気がした。
ハイネは気にせず俺のものを舐め続け、指を奥へ押し込み前立腺を目指す。


「…ん、ぁっ…は、ぅ…んんっ…」

指が前立腺にたどり着くと、そこばかりを引っかいたりつついたりし始める。
口淫も追い上げるように濃厚になってきた


「ぁ、く…んぅ…ぁう…んぁっ…」

俺はハイネの方を見る。
ひらひらのスカートが盛り上がってるだけで、ハイネの顔が見えなかった。

「んっ…うぅっ…あ、ぁん…」

絶頂へと押し上げられる。


「ふ、…ぁう………くそ…」

俺はスカートをバッとめくる。


ハイネが見えた。

ハイネの口から俺のモノが出たり入ったりして、先走りの白い精液が溢れている。

俺はそこから目が離せなくなった。


「…ぅ、はぁっああっ…んぁ…」


ハイネが前立腺を強く突き、俺のモノに歯を立てた瞬間に射精した。


ごくんっとハイネの喉がなる。


「……はぁ…はぁ……飲むなよ…」


「エロい顔して見てたお前が悪い」

ハイネは顔を上げて口を拭った。



「…」


「そんなに気持ちよかったか?」


「…」

俺は肩で息をしながら黙ってハイネの口元を見ていた。


「…なに…次はどうしてほしい?」

ハイネの口がニヤッとつり上がる。




とりあえず、



「キスしろ」




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