「みかん美味しい……あ、あと5分で新年ですよ!」
「今年も随分とはやく過ぎていったような気がするな……。来年はもっと平穏に過ごせたら良いんだが」
「吉良さん、それフラグです……」
「来年か、オレはあまり死なないようにしたい……」
「ボクももっとボスのお役に立てるように頑張ります!」
「だからそれフラグですって、ディアボロさん……」
「それ以上に望むものがあると思うか」
「わたしが悪かったですからそんな顔しないでください……はーい落ち着いてくださいねーよしよし」
「おいたわしい……ボス……!」

「来年か、DIOのために私に出来ることが増えると良いんだが」
「プッチ、君の気持ちが私は嬉しいよ」
「君はもう少しこのニートに厳しくすべきだと思うが」
「まあまあ吉良さん。でもプッチさんもあんまりDIOさんのこと甘やかし過ぎちゃ駄目ですよ」
「なまえ、君がそう言うなら」
「WRYYYYY……」

「ああ、そういえばなまえ、スカーレットが正月用の……振袖? だったか、着物を用意していたから、また着てみせてやってくれないか」
「はっ!? ええぇ……本当ですかファニーさん……もう、またスカーレットさんわたしのために散財して……」
「迷惑だったか?」
「そんなわけないでしょう、本当に嬉しいです! ちゃんと着て、挨拶に伺いますね!」
「ああ、そうしてくれると彼女も喜ぶ」
「本当にありがとうございます。ふふ、楽しみだなあ」
「ところで帯をくるくる回して脱がせるアレは勿論やるんだろうな、なまえ」
「カーズさーん、DIOさんを食べて良いですよー」
「悪かったなまえやめろおい寄るな化け物」
「逃げるんじゃあない吸血鬼」

「あ、ディエゴくん、みかんもう一口」
「いい加減、自分で剥けよ……ほら、」
「……んん、ありがとー、だって寒いんだもん、こたつから手が出せない」
「オレも寒いんだが」
「ごめんね、はいもう一口ちょうだい」
「……ん、」
「あーん……んふふ、ありがとう」

「しかしたかが一つ年を経るだけのことに人間はなぜこうも騒ぐのだ」
「さっきまで飲んだくれて騒いでいたひととは思えないこと言いますねカーズさん」
「キサマ、とりあえずまず私から手を離せ」
「断る」
「……うーん、カーズさんにしてみればそりゃあ一年なんて大したことないでしょうけど……。でも、こうして一緒に迎えるこの年ってもう二度とないんですよ? 今だけしかないんですから。わたしみんなとこうして過ごせるのが嬉しいんです」
「良いこと言ってるところ悪いが、DIOがそろそろ危なそうじゃあないか……? ザマアミロ」

「あっ、なまえさん、カウントダウンはじまりましたよ!」
「わ、ほんとだ、ほら二人とも騒いでないで座ってくださいよ」
「……あの化け物をけしかけたのはお前だろうなまえ……」
「はいはい、DIOさんごめんなさい、ほらカーズさんも座って! ……ふふ、来年も良い年になると良いなあ」

共に迎えるときを愛おしむ
(あけましておめでとうございます!)

(2015.01.01)
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