「ひ、ひさしぶり…?」 急に窓の外が暗くなったから一雨くるかと洗濯物を取り込みに外にでると、何年も顔を見ていなかった友人がそこに立っていた。彼の後ろにいたリザードンは今まさにボールに入ったところだ。一瞬しか見えなかったが先程窓の外が暗くなったのはリザードンが家の上空を飛び日光を遮ったからだろう。 「ひさしぶり」 三年前と少しデザインの変わった赤い帽子を被った彼は、ボールを腰のベルトに入れて私と向き合った。 レッドは前に見たときよりも随分とその容姿を変えていた。背はぐんと伸びたし、どこで何をしていたのかとても痩せている。むしろやつれているといった方が正しいか。 「…あがってく?」 どこにいたの、なにしてたの、なんでいなくなったの、…どうしてここにきたの?言いたいことは山ほどあったはずなのに、気づいたらそう言っていた。 「うん」 全部削除してしまったよ (会ったらどうでもよくなったから) |