「名前さん」 「なに」 「アイスが食べたいな」 「面倒くさい」 「チェリオ買ってあるよ」 がばっと腹筋を使って起き上がり、寝転んで雑誌を読むマツバを跨いで廊下に出た。後ろから間延びした声が聞こえる。 「僕の分忘れないでね」 「えーやだぁ」 ぱたぱたと小走りで台所へ向かう。一人暮らしの割には大きめの冷蔵庫前に立ち、の下の段を開けると私の望んだモノが一番上にあった。2つ取り出して閉める。袋を捨て2つとも落とさないよう指に挟み、空いた片手に小皿を持って廊下を戻った。 「お待ちー」 「やったありがとう」 「食べ終わったらこの皿にいれて」 さっきと同じ体勢のまま迎えたマツバにチェリオを渡し、彼を跨いで放置していたDSを再開する。 窓からは熱いほどの太陽光がはいり、部屋を明るくしていた。 外<ウチ (今日は天気がいいなあ) (いいねえ) |