放課後少年と神様02
「すべての粒子、すべての原子。すべての有機物、すべての無機物。すべての法則、すべての原理。まちまちにしか見えないそれらが、ある視点を獲得することでひとつの総体的な関連性を描き出すとしたら?」
なんだかよくわからないことを至極楽しげに語っている。
「同じものを使って生み出したものを同じ法則に放り込んだとて、それらが完全に同じものとなるのは稀であるらしい。傾向を法則と言い換えるべきか、方程式から弾かれたものを削除すべきか。なかなかに悩ましいことではあるが、さて、君はどう思う?」
いや、そんなこと訊かれても。
困惑した俺が苦し紛れに何か言おうと口を開きかけた時、白いもやもやは何かに気づいたらしく、今度は明白に空を仰いだ。
「まったく、飽きないものだね」
息抜きは至高の遊戯であるのに、などと、格式ばってはいるもののその実さぼり魔なだけの台詞を吐きながら、その白いもやもやは軽く肩をすくめる。
霧散する寸前のその一瞬、苦笑をたたえながら横目で俺を見遣る、白い服を着たひとの姿が見えたような気がした。
(放課後少年と神様/楽園徒然*001)
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