※未来のはなし。ちょっと死ねた 先週任務で同輩が一人死んだ。敵の罠にかかり惨殺されたのだ。もとより軍人の素質など無かった、が、悪いヤツではなかった。人徳のあるヤツであって、葬式ではあのエスカバも泣いていたしミストレも終始眉間に皺を寄せていた。ほんの少し、いがいがと棘のあるものを喉奥に捩じ込まれたような感覚に不快感を覚えた。 先日、円堂守が死んだ。寿命であった。ミストレもエスカバもサンダユウも、あのときあの場にいた者は皆が皆干からびてしまうのではないかと言うほどに泣いていた。形の無いなにか予測もつかないものが、静かに身体を押し潰してきた。みしり、なにかが壊れる音がした。 ∴こころの在処のはなし |