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いきるということについて考える。しぬということとの違いを。そこにはなにかしらの絶対的で現実的で無慈悲な違いがなければならない。いきることとしぬこと。だってこれ以上に対極にあるものって、ある?天国と地獄だって、たしかにすごく対極にあるように見えるけどさ、結局どっちももうしんじゃってるんだ。ね、いきることとしぬことってやっぱり、なににもまけられないような絶対的で現実的で無慈悲で決定的な違いがあるんだよ。唯一対等に対極って言えるのは、白と黒かな。そう、色のね。まあいいや、とにかく、そんなんだから僕は、それについて考える。いきるということとしぬということとの違いをね。でもそれっていっけん単純そうにみえてじつは結構複雑でさ。まだ、まだ、わからないんだ。わからないと悔しくてうえに逝けないだろう。だから僕はいまだ完全にしねていない。あれでもそれってつまりいきることとしぬことの間ってことで、じゃあ間があるならそれはもう究極の対極ではないんじゃないのかな。矛盾だ、ムジュン。じゃあわかりましたって僕がうえに逝ったとして、でももうすでに間があることは証明されているわけで、なかったことには出来ないわけで。それならやっぱりいきるということとしぬということはじつは本質的にはあんまり違わなかったりして。ああ、そりゃないか。


∴いきるということ

( 0805 )









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