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剣城に似ている、というのが第一印象だった。吊り目がちな金の瞳も、そこに決してきついわけではないが鋭く強い意志を湛える光を宿すのも、柔らかな髪色もすべて。剣城ではないが、しかしとてもよく剣城に似ていた。しかしよく見ればまったく違うものでもある。似て非なるものとはこういうものなのだろうか。彼の中には剣城と剣城より大きななにかがあった。そのとき俺は理解したのだ、彼が剣城に似ているのではなく、剣城が彼になりたかったのだと。


∴あなたの中のひと欠片でいい

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テーマ「人外ファンタジー」
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