「___、英Uのプリントやってるか!?」 「っ!、びっくりした…」 ガラッと真横の窓ガラスが開いたかと思うと、響いた大きな声に肩が跳ねる。窓際の席になってから、よくコレをやられる。龍とノヤはもちろん、たまに大地さんもするから怒れないけど、扉から入って声をかけてほしい。 「驚かせて悪い、写させてくれ!」 「いや、良いけど、ちょっと待っ、て………、ごめんノヤ」 あるものが目に入って、慌ててガララッと窓を閉める。背に腹は代えられないから、しょうがない。ノヤご愁傷さま。窓の外からノヤの慌てた声と、謝る声が聞こえてくる。それは、おれに向けられたものではなくて。 「清水、出てこい。同罪だからな」 聞こえてきた柳先生(英U担当)の声に、思わずため息を吐いた。この前は龍の巻き添えくらって、今回はノヤ…、多分張られてるな。今度から部活のときにやらせよう。 おれは重い腰を上げた。 to list |