今日は記録的猛暑日になる予報です。 朝聞いたお天気お姉さんの無感情な声通り、今日はとても暑い一日になった。それでも部活に猛暑日は関係ないわけで。 体育館のムシムシとした空気の中、これまたむさ苦しい男共が、汗を流しながらボールを追う。暑い。暑すぎる。マネージャーの俺ですらこうなのだから選手達は……考えたくもない。 まあ、そういうことで、コンビニにアイスを調達しに行こうと俺は立ち上がったのだ。財布は俺もち、といってもガリガリ君だけど。姉ちゃんにはダッツ買ってこうかな。とりあえずノヤはガリガリ君ソーダ味、っと。す、と隣に人が立ち止まったのに気づく。あーなんか嫌な予感。 「___ちゃん」 「………コンニチハ」 「コンニチハ。偶然だねえ」 「ですネ、セッターさんもアイスですか」 「そうだけど、セッターさんじゃなくて徹、ね」 「セッターさん先どうぞ」 「…ありがと。___ちゃんってやっぱガード硬いね、燃えるなあ」 「ただでさえ暑いのにやめてください…」 「ははっ。あれ、そんなに買うの?」 「男バレ全員分です」 「ああ、ナルホド。まあ、精々頑張ってね〜」 「烏野舐めてると、喰い散らかしますよ」 「おーコワイコワイ。じゃあね」 「はい、また。徹さん」 「えっ」 目を丸くした彼が面白くて、外はとても暑かったし、帰りが遅いと姉ちゃんに叱られたけど、気分が良かった。及川さんって、ネット挟まなければ楽しい人かもね。 「反則でしょ……」 そう呟く赤い及川さんに、俺は気づかなかったけれど。 to list |