文化祭


文化祭いち


一般男子高校生より少し背の低い男子が、看板を持って練り歩いているのを見つけた。後ろから追いかける。うわ、走りづらいな。下に履いてるハーパンがもさもさする。



「ノヤ」

「おう___、……き、潔子さん…!?」

「なわけないでしょ」

「ははっ分かってたけどスゲェ似合ってる!綺麗だぜ!」

「ありがとうございます。まあ俺、顔は姉ちゃんに似てますしね」

「遠目で見たら、潔子さんがメイド服着てんのかと思っちまうな!身長と肩幅削れねぇの?」

「削れるか。バカ言わないでください」

「つーか良いのかフラフラして。お前がいない2-2のメイド喫茶って化け物喫茶じゃん」

「休憩なんで。その化け物を見ながら働くしかない俺を労ってください」

「じゃあ龍んとこ行こうぜ、クレープ屋!奢ってやるよ!」

「ノヤ男前過ぎて惚れる」

「惚れても良いけど、身長と肩幅削ってこいよ!」

「俺ぜったいノヤにだけは惚れない」


 
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