ガシャンッ 「……___」 「なあに?」 大地はにっこり笑顔でおれを見てきます。こわい。いや、こわくないぞ、オモチャといえどちゃんと手錠だ。大地はこれで身動きとれない筈。はあ、と呆れ返ったような溜め息が聞こえ大地を見ると、なんとも言えない(例を挙げるならばウジ虫でもみるかのような)目でおれを見ていた。やだ、見つめられてる。きゅんきゅんしちゃうぜ。 「何だよ、これ」 「だって大地 ドMでしょ?」 「はあ?なんでそうなるんだ?」 「バレーでボール拾うの楽しそうだから」 まあそれだけじゃないけど。ベッドに腰かけてた大地をトンっと軽く突き飛ばす。体を支える腕が使えない大地は、ぼすりと柔らかくもない普通のベッドに沈んだ。めんどくさそうな顔をしている。ふと これじゃあTシャツを脱がせられないな、と思った。裂いたりしたらちょー怒るだろうし。まあたまには良いかと、Tシャツを捲って胸、というか胸筋にぺたりと手をつけた。 「レシーブは確かに好きだけど、痛いから好きなんじゃなくて、ァ、っ、コラ、はなしは、ききなさい…っ」 「聞いてる聞いてる、話してていーよー」 手を阻もうと拘束された両手で抵抗する大地にゾクリと背中に何かが這う。摘まんだり引っ掻いたり口で吸ったりしていると、段々赤く固くなってくそれに比例して大地の体もどんどん熱くなってきて、あの精悍な顔が色っぽくなる。乳首好きだもんね?バレー部の主将で、優しくて、怒ると怖い保護者な大地が乳首を触られて喘いでいるのが何だか可笑しくて、倒錯的で、興奮する。 「っ、は、も、わか、た、っ…から、…ァ、んっ…やめ、」 「いいよ」 言われた通り、手と口を離してあげた。だって気になるじゃん、本当に止めたらどうするのか。乳首を触られただけでこんなに勃っちゃってるのに、ねえ? 「!、………」 「大地?」 驚いたのか目を瞬かせたあと、俺の目的に気づいたらしく視線を泳がせる大地におれは楽しくなってくる。さあどうする?どうすんの大地?にこにこ見つめていると、薄い唇が僅かに開いた。 「……て…れ」 「ん?」 小さくて聞こえず聞き返すと、大地はゆっくり俺に焦点を合わしたあと、いやらしく笑った。涙で潤んだ熱っぽい瞳に引き込まれる。 「抱いてくれよ、___の好きなように、な?」 「あっ、あ、はあ…っ、っ、くそ、…は、ぁあっん、うあっ!?っ〜〜〜!」 騎乗位考えた人って天才だよなあ。なんてぼんやり思いつつ、顔を歪める大地を見つめる。さっきから自分でいいところに当ててしまう度、大地は俺の肩に額を当てて快感をやり過ごそうとする。それじゃあいつまでたってもイけないと思うけど、まあ大地が自らそうしてるんだし、ね?ほんとドMだなあ。やっと治まったらしく、大地はチャリ と手錠を鳴らしながら未だ拘束された手を使って起き上がる。あーあ、そのTシャツ捨てることになっちゃうね。 「ねえ、全然気持ち良くない。休んでばっかないでもっと腰振って」 「っ…!!」 かあっと顔を赤くして俯く大地にまたゾクリとする。ほんとドM、今の聞いてナカ締めるとか、ね。ゆっくりピストンをしてあげると、また大地はきゅうっとおれを締め付けた。 「っうわ!、ぁっ、…んっ、…っはう、」 「はあ、わかる、?腰は、こう…使うんだよ?」 「…あっ、…あっ、ふっ、……わかっ、わかる、っから…やめっ」 「そう、」 ぴた、と動くのを止めると 大地は失態に気づいたのだろう、心なしか青ざめた顔にしまったと書いてある。そうだよ、今日はドMな大地のために焦らしてあげてるんだよ。またおれはにっこり笑って口を開く。 「じゃあ動いて」 「ぐっ!…………あーもう!…おれが、わるかった、から」 イかせてくれ、という声と共に口を大地のそれに塞がれる。何度もされる拙いキスと、眉をぎゅっと寄せたえっちな大地の顔におれの我慢が限界を迎えた。 「んむ、ちゅっ、っは、ん、…ちゅっ、は…、ん゛ん ゛っ!?っーーーーー!!!」 ぐるり、反転させて押し倒すときにおれの亀頭がずるっと奥に入った。すると内壁がぎゅうううと絡みつきながら締め付けられ、耐えるために歯を食いしばった。やっばいきもちいい。波が治まって、つい閉じていた目を、ふと開ける。 と、大地のTシャツと銀の手錠に卑猥な白が散っていて、ペニスは未だピクピクと震えている。大地の涎で艶やかに光る薄い唇が開く。 「 はあっ、___…っ」 「ッ!!」 ドクッと心臓が大きく鳴った。 「うあっ!?まっ、あっ!あっ、あっ、ん、っぐ、は、はげ、しっ、んっああ!」 「だい、ちっ、っは、く……っ!」 「ひっ!んあっ!あっ、あっ、!、ッ〜〜!それっ、はあっ、あんっ!やばっ、イっ、イくっ、あああっ!」 「っまだ、だめ、な?」 「あつっ、ゆ、くりっ、し、んうっ!っん、んん゛ーーッ、っ、はっ!」 「もっ、かい、ちゅー」 「し、ぬっ、んむっ!ん゛ーっ!んっ、んっ、んっ!っ!?んん゛っ〜〜〜〜!!」 「っ!!」 息苦しいけど、もうどうしようもないくらい気持ちいい。大地と上も下も交わって、訳わかんなくて、愛しさで苦しい。 たっぷり堪能した口を離すと、大地は大きく噎せた。 「げほっげほっごほっ、はっ、はっ、ん、はあ、っげほ、っはあ…」 「だいち、だいじょうぶ?」 「なわけ、けほっ、…あるか、」 「ごめん」 何だか思考にモヤがかかってるみたいにぼうっとする。謝罪のつもりでキスしようと顔を近づけるとグッと胸を押し返された。そんな蕩けた顔しといて、ひどいよね。チリっとした痛みに気づいて胸元を見ると、 赤い傷が出来ていた。少しずつクリアになってきてる思考が、キスが長すぎて大地が押し返してた時についた傷だと答えを弾き出した。 「…!ごめん、苦しかった、よ、ね?」 賢者タイムに入ったおれは やばい明日絶対ボコられるだとか、なんでこんな暴挙に出たんだとか、何して償えばいいんだとか、頭を占める後悔で青ざめた。のだが、 「……………気持ち良すぎて、死ぬかと思った…」 ああ、ほんと大地ってばドM。 to list |