TB虎徹 ひーろー




虎徹は小さい頃近所の子供によく追い回されていた。ごつっ。投げられた石が虎徹の頭に当たる。

「ばけもの!あっちいけ!」

NEXTを受け容れる人が今よりもっと少なくて、大人達ですらそれを知らんぷり。仲間はずれは当たり前。いつも独りぼっちで、でもそれを親に言うことも出来なくて、友達と遊んだよ楽しかったよとウソをつくたびに心は死んでいった。辛かった。悲しかった。寂しかった。どうして、おれだけ。子供が膝を抱えて泣いている。虎徹は静かに目を覚ました。

「ん………」

横で静かに寝息を立てる男を一瞥して、虎徹はおおきく息を吸って、ゆっくり吐いた。最悪な夢見だ。あれは幼い頃の記憶。俺が、ずっとしくしくしくしく泣いてる。毎日怖くて怯えていた。でも今の俺は___が助けてくれると知っているから。教えてやりたい、ピンチになったら、ヒーローが助けてくれるんだぜってよ。

「なぁ、ヒーロー?」

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